チャクラ・エネルギー中枢(1/2)
チャクラ・エネルギー中枢(1/2)
霧雨魔理沙
(うーん……私の人生これからどうなるんだろう……なんか今日は寝れねぇ!)
博麗霊夢
「そんな悩み、私が解決してあげるわ!」
霧雨魔理沙
「わ〜〜!? 勝手に入ってくるな!」
*霊夢は語りはじめた*
博麗霊夢
「実は、人の成長にはある一定のパターンというか見取り図みたいなものがあるわ。
それを知っておけば、『これから私はどうなるんだろう……』なんて悩みも、もしかしたら解消されるかもしれない」
霧雨魔理沙
「見取り図? そんなのどこにあるんだぜ」
博麗霊夢
「あんたの体に刻み込まれてるわ」
霧雨魔理沙
「え!? どこ、どこ!?」
博麗霊夢
「普通の人の目には見えないけどね。
いわゆるチャクラというものよ。
以前話した『ラー文書』に詳しく記載があるけど、とても参考になると思うから要点だけ簡単に説明するわ」
霧雨魔理沙
「へぇ……じゃあ頼むぜ」(もうちょっとまともな時間に来いだぜ……)
博麗霊夢
「チャクラというとなんだかよく分からないものに思えるかもしれないけど、ラーはチャクラのことを『エネルギー中枢』って言ってる。
これは、宇宙的エネルギーを吸収するための場所だそうよ。
人間の股関あたりからはじまって、頭頂部まで全部で7つあるそうだけど……。
あ、『ある』といっても、あくまで非物質的な器官だから。
別に、人間を解剖したら、コロンとチャクラが転がって来るわけじゃないから、勘違いしないでね。
で、話を戻すけど……体の下の方にあるチャクラから、宇宙的エネルギーを吸いんで、どんどん上のほうまで引き上げていくみたい。
人間は、ご飯や水、そういう物質的なものだけで出来上がっているわけじゃないの。
チャクラを介して吸収される、私達が未だ観測できていない非物質的な、霊的なエネルギー……それがなければ、私達は心臓を一拍動かすことさえできないわ」
霧雨魔理沙
「へぇ〜〜、また7つか。
……それにしても、それが私が寝るのになんの役に立つんだ?」
博麗霊夢
「もう、少しまちなさいって。
チャクラによって取り入れた上向きの光のエネルギーが、頭頂部の第七チャクラから降りてくる下向きの光に触れる場所というものがあるわ。
これが、その人の魂の、進歩の目安になるそうよ。
最初、エネルギー中枢はどれも防がれていて、光を通さないから、その場所は一番下の方なんだけど……。
いろいろな経験をして魂を成長させるうちに、だんだんと、閉塞していたエネルギー中枢が開放されてくるわ。
基本的には、下のエネルギー中枢から順番に開放されていくようね。
そうすると光の通りが良くなっていく。上からと下から、2つの光が出会う場所が上に登っていくわ。
インドの言葉では、このことをクンダリーニの上昇と言っているみたいね。
まぁ細かいことははいいんだけど。
そして、各エネルギー中枢には特徴があって。
日常生活でどんな行動をとったら閉塞する、どんな行動をとったら開放されるというのがだいたい決まっているみたいね。
それと今のあんたを照らし合わせて見れば、自分がどこのあたりにいるか見えてくるかもしれない。
自分が、いま中心的に取り組まなきゃいけないこともわかるかもしれないわ。
それをあらかじめ知っているのといないのじゃ、だいぶ生きかたも違ってくるでしょ?
何かの参考にはなるかと思って」
霧雨魔理沙
「なるほど……。そりゃよさそうだじゃ、早速教えてくれ!」
博麗霊夢
「いいわよ。
少し長くなるから、最初にまとめを貼っておくから」
霧雨魔理沙
「暗くて見えねぇよ!!」
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第一チャクラ:赤色神経叢:生存・生殖
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第二チャクラ:オレンジ色神経叢:個性、人格、自我
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第三チャクラ:黄色神経叢:社会性
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第四チャクラ:緑色神経叢:無条件の愛、万物への愛
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第五チャクラ:青色神経叢:コミュニケーション
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第六チャクラ:藍色神経叢:知性、超能力
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第七チャクラ:紫色神経叢:心・体・霊魂の成長度の総計
霧雨魔理沙
「うわっ、なんかいっぱいある!」
博麗霊夢
「見えてるじゃない。さすが泥棒だけあって夜目が利くわ。
じゃ、最初から、一つずつ説明していくわね。
最初のエネルギー中枢は、生殖器のところにある『赤色エネルギー中枢』。
そんな所にあるだけあって、生存、生殖という、生物として最も根本的な事をつかさどっているの。
生命として、誰もが最初にやることは、ともかく生きることよね。
だから最初は、身の回りに起こることすべてを、自分の生存という観点から捉えることになるわ。
食べ物や寝るところの確保、子孫を作るためのつがいの獲得……なんだか動物みたいで原始的よね。
それもそのはずで、この赤色エネルギー中枢が閉鎖されたままだと、生命力や繁殖力に欠けるということになってしまうの。
この現世でいろいろな経験をしようにも、まずは生きなければ話にならないでしょう? だから、この現世に生まれた最初は、生存ということを中心に学ぶ必要があるのよ。
あくまで一つの例えだけど、人間で言えば赤ちゃんや子どもは、この赤色をまず鍛えないといけないかもしれないわね。
まだ、赤ちゃんじゃあ日々どうやって生きていけばいいのか、その基本的な作法が分かってないのがふつうでしょ?
もちろん、一生赤色を中心に取り組むという人もいるでしょうし。
逆に、過去生でそういう種類の学びを充分重ねてきた人は、さっさとこんな初歩段階は通り抜けちゃうでしょう。
そこは、人によっていろいろね」
霧雨魔理沙
「ふぅむ、なるほど……なんか納得したぜ。
私は、特に問題なさそうだな」
博麗霊夢
「で、自分が生き残る方法をじゅうぶんに学んだら、赤色エネルギー中枢は開放されてくる。
こんどは、身の回りに起きてくる経験を、また別の観点から捉えられるようになるの。
いままではできなかったものの見方ができるようになると同時に、学ぶべきこともドサッと増えるわ」
霧雨魔理沙
「へ〜……。で、なんなんだ?」
博麗霊夢
「二つ目のは、オレンジ色エネルギー中枢。個性や人格、自我というものを司っているわ。
おへその下……いわゆる、臍下丹田というところにあるみたいね。
オレンジ色がまだ充分に開放されていない人は、いったい自分自身とはなんなのかということを探求したり、確立することを目指す事になるわ。
当然、身の回りに起きてくる経験も、主にそういう観点から利用することになるわね。
やっぱり例えだけれど、自分自身というものを確立できてないティーンエイジャーあたりは、この辺を中心に取り組まないといけないはずよ。
もちろん、一生主体性のない人というのもいるし、天才的な人なら物心ついた時にもう自分を確立しているかもしれない。
それでも、完全にエネルギー中枢を開放し切った人というのは、よほどの紆余曲折を経験して、物質界から卒業する寸前の熟練者だけでしょうけどね。エネルギー中枢の開放は、一回や二回の転生で達成できるほど、簡単ではないから。
まぁ、やっぱり人によっていろいろということ。
で、あんたはどうかしら」
霧雨魔理沙
「ん〜、私はだいたい大丈夫な気がするな。
私の個性、は元気な美少女キャラってことで確立されてるからな!」
博麗霊夢
「……。」
博麗霊夢
「オレンジ色中枢が閉塞されていると、個性や人格という点で問題が起きたりするようね。
性格がかなり奇抜に歪んでしまったり、自意識や自尊心という点で問題が起きたりするみたいだわ。
ここに約一名いるわね」
博麗霊夢
「はぁ……。
さて、次の中枢はみぞおちにある黄色エネルギー中枢っていう部分。
ここは、社会性をつかさどる中枢よ。
……これは、私たち物質界に生きる人間にとって、中心的な課題になるわね。
ここが閉塞していると、他人とのかかわりを拒絶したり、それか家族や身の回りの人と軋轢や問題を起こすようになってしまうわ。要するに、エゴイスティックになるということかしら。
あんたは、ここも問題ね。人の物を盗んでばかりなんだから」
霧雨魔理沙
「盗んでるんじゃねー、借りてるだけだぜ!」
博麗霊夢
「家族や近所の人、学校や職場の人……ネット上で関わる相手であってもかまわない。
本なんかを通して、他人の言葉を聴くことにも効果がある。
ともかく他人とかかわり、協力することを覚える必要があるわ。
特に、正しい動機から社会を変えようと望む人、政治権力を正しい方向に導こうとする人……こういう行動をとると、黄色エネルギー中枢は相当に開放が進んでくるわ。
最終的に、自分とかかわるすべての人を愛し、幸福と平和を願えるようになった時、黄色エネルギー中枢は完全に開放されたと言えるでしょう。
……さて、そろそろ気づいたかもしれないけど。魔理沙、以前『密度』の話をしたのは覚えてる?
それぞれの密度の性質と、今話してるエネルギー中枢の性質……どこか似てると思わない?」
霧雨魔理沙
「そういえば、両方とも七つくらいだし、なんとなく似てるような……?
で、でも、なんで似てるんだ?
だって、密度ってのは宇宙がどうなってるかって話だろ?
かたや、チャクラってのは体の中にあるものだし、全然関係ないじゃんか」
↓次回記事へ続く