パーペチュアル・パス Perpetual Path

ボイスロイド・東方キャラクターたちが人生・宇宙・霊魂について語ります。Several characters of the Voiceroid and the Touhou Project discuss human life, the universe, and spirit.

自殺についての三つの誤解

自殺についての三つの誤解

 


*脚をマッサージしている弦巻マキ*

 

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弦巻マキ
「あ〜っ、もう脚がパンパンだよ……やんなっちゃうなぁ」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「どうしたんですかマキさん、そんなだらしない姿勢をして」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「聞いてよゆかりん〜、電車に乗ってたら人身事故があってさぁ。誰かが飛び降りたみたいで。

電車止まっちゃって、ずっと立ってたんだよ〜! あーもう脚疲れた! 本人は自殺して楽になったかもしれないけど、こっちは迷惑だよね〜」

 

 

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結月ゆかり
「なるほど、自殺ですか……それはさぞ、辛いことでしょうね。悲しんであげなくては」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「え? でも……自殺した人は楽になれて、うれしいんじゃないかな〜?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「それは大きな誤解です、マキさん」

 

 

 

 

 

 

*ゆかりは語り始めた*

 

 

 

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結月ゆかり
「『自殺すれば楽になれる』などと考えている方たちがいます。しかし、それは大間違いのコンコンチキなのです」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「なんなのその言い方……?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「よろしいですか? 人間の本質は、肉体ではないんです。霊魂が、人間の本質です。それは、どんなことをしても亡びることはありません

肉体は亡き者にすることもできます。けれど、霊魂は消えないのです。今この人生が終わった後も、霊魂は永遠に生き続けるのです。

おわかりですか? ……ということは、『自殺すれば楽になる』という考えは、誤解です。

それがどこから来ているか、分かりますかマキさん。それは、この世の中は人間の目に見える物質が全てだと、そんな誤解からきているのです。

魂などというものはなくて、人間は肉体が全てで、だから肉体を亡ぼせばスッキリ無かったことにできるというのです。

でも、それはおかしな考えですよね」

 

 

 

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弦巻マキ
「死んじゃったら何もかも終わりなんて、なんだか寂しいね」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「はい。生きてる間、苦労して何かを身に着けても、死んだら何もかもパー……というのです。もしそうだったら、なんのために私たちは生きているのでしょうか?

私たちは、たった100年くらい、気まぐれでこの世に生まれてくるだけの、どうでもいい存在なのでしょうか? そんなことはありません。

実際は、魂は永遠に生き続けるのです。自殺によってこの世から逃げても、単にあの世に場所が移るだけです……。

死んだから、その瞬間に自分の悩みが楽になるなんて、そんなことはあり得ないのです。魂は、今までも、そしてこれからも、永遠に生き続けるのですから。

自殺してしまうほどひどい悩みを抱えていたとしたら、あの世でもそれを抱え込まなくてはいけません。あの世に行ったからといって、急に心が綺麗になって悩みがなくなるなんてことはあり得ません

ですから、いいですか。自殺したから楽になるなんてことはないんです。マキさんは、絶対自殺なんかしないでくださいね」

 

 

 

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弦巻マキ
「んー、私はしないと思うよ……ありがとゆかりん

でも、病気とか借金苦とか、自殺しちゃってもしょうがない人はいるんじゃないかな?」

 

 

 

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結月ゆかり
「……それまた、大きな誤解です。あらゆる人の人生は、その人が適切な体験ができるよう、生まれる前からきちんと計画されているのです。

創造主によって。その中には、もちろん、苦しいこともたくさん予定されています。けれど、決して、乗り越えられないほどつらい苦しみを課されることはありえないのです。

だとしたら、体験するためにこの世に生まれた意味がないことになります。

時には、とうてい不可能に見える困難が立ちふさがるように見えることもあると思います。けれど、そういう時は、あなたが創造主の一部であることを思い出して下さい。

課題を乗り越えるために必要な資質は、必ずあなたの中に眠っています。人は不完全な存在ではありますが、その中には創造主としての完全性が未熟な形で発芽を待っているのです。

そのことを知ったのですから、むずかしい事態に直面しても、もう逃げないで下さいね。どん底に突き落とされたと感じた時も、意思と忍耐力を強く持ってください。そして行動を続けて下さい。

そうすれば、いずれは――ギリギリの所で、救いの手が差し伸べられるはずです。そう予定されているからです。

そういう宇宙のしくみを知らないで、自分には不可能だと思ってしまうから、心が追いつめられるのです。本当は、この世の中に不安に思うべきことなど一つもありません。

ほんとうは、恐怖なんて必要ないのです。常に、自信を持って、堂々としていていいのです。なぜなら、誰もが創造主の一部……あるいは、創造主そのものだからです」

 

 

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弦巻マキ
「そうなれたらいいだろうけど……でもなかなかそこまではいけないなぁ。私、バンドのライブする前はいつも緊張しちゃうし……」

 

 

 

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結月ゆかり
「無理に、抑えこもうとする必要はないですよ……が、何かを恐れてしまうという時点で、それは自分の正体、宇宙の仕組みについて知らない無知から来ているってことを、忘れないでください」

 

 

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弦巻マキ
「分かったよ。でも……やっぱり、自殺するのがどうしようもなかった人だっているんじゃないかなぁ?

 たとえば……そう、学校行ったらいじめられちゃって、自殺しちゃう子とか……どこの学校入るかなんて選べないし、転校だってそうそうできないじゃない?」

 

 

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結月ゆかり
「具体的な例はいくらでも考えられると思いますが、少なくとも、現実には、『自殺するしかなかった』という状況は、ごくまれな例外を除いてありえません。

人生で起きることは、必ずその人に乗り越えられるよう配慮されてるからです。その配慮がすっかり忘れられて、自殺するしかなくなってしまったなんて、そんなことはありえないんです。

太陽が、『今日は疲れたから』と言って空に昇ってこない日がありますか? 『今日は気分が乗らないから』と言って、心臓がきまぐれに動くのを止めたりしますか? 重力や電力が、動きを止めたことがありますか?

そんなことはありえません。それと同じことです。量子の世界から超銀河団の世界まで、宇宙すべてを精密に創りあげた創造主の力が、すべての人の人生にもおよんでいるんです。

必ず、配慮がされています。ですから、先行きを心配する必要など、どこにもないんですよ」

 

 

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弦巻マキ
「おぉ……なんか、そこまで言われたらいろいろ自信ついてきたよ!」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「ならありがたいです。とにかく、自殺したらラクになれると勘違いしている方が多すぎます。ほんとうは、楽になるどころか逆効果です。

ご自身で決意して、生まれてきたはずの人生ですよね。自殺したら、その使命から尻尾を巻いて逃げ出したも同じです。

本当に幸福になれるのは、自分の力で人生の課題を達成した時だけです。たしかに苦しい時や、ギリギリまで追い詰められることも時にはありますが、それでも必ず解決可能になるよう、配慮されているのです。

無理を要求されるということもないのです。そう自信を持って進めばいいのに、そこから逃げ出したとしたら……

待っているのは失望、落胆、後悔、苦痛だけです」

 

 

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弦巻マキ
「へー……。で、ゆかりん、自殺しても意味ないなら、じっさい自殺しちゃった人はどうなるの?

とりあえず、楽にはなれないみたいだけど」

 

 

 

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結月ゆかり
「学校の授業がいやだからといって、教室から逃げ出した人はどうなりますか? それ相応のおとがめを受けるはずです。

それと同じことで、それなりの苦痛を死後に受けることになります。苦痛を受けたら、自分のやったことを後悔するようになるでしょう? だからですね。

……西洋には「煉獄」という言葉がありますよね。死んだ後の魂が浄化されるために色々な責苦を受けるのだといいます。

だいたい、それで合ってると思っていいでしょう」

 

 

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弦巻マキ
「そうなんだ……でもさ、自殺って言ってもいろいろあるじゃない?

武士の切腹とか、特攻隊とか……ああいうのは、あんまり悪い自殺って感じはしないけど」

 

 

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結月ゆかり
「もちろん、そういった事情がある場合は、話は別です。

お侍さんや旧日本軍の方々は『苦痛から逃げようとした臆病者』では全くないですし、それほどひどい苦痛を受けることもないでしょうね。

けど、そういう事情もなく、自殺という形で人生から逃げ出してしまった方たちは悲惨です。自分が果たすべき使命から逃げ、自分が決意して背負ったはずの荷物を放棄したんです。

ちょっとだけ話がそれますけど……人には、どんな道を進むか、それを決める自由意志というものがあるんですよ。動物にはない力です。

でも、力を持っている人にはそれ相応の責任が伴います。自由意志という、そのりっぱな能力の使い道を誤ったとしたら、その人自身が責を負わなければならないんです。

勇気を出して人生に立ち向かうこともできたのに、自分の自由な意思で、あえて逃げ出すことを選んでしまったというなら、その結果を受け止めなければならないのは、どうあがいてもその人自身なんです」

 

 

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弦巻マキ
「ふーん……。なんだか、話を聞いてると自殺って何にもいいことないね?

もともとしないとは思うけど、私はぜったい、しないようにしよ〜っと」

 

 

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結月ゆかり
「マキさんは、殺しても死にそうにありませんけどね」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「ひどい!」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「でもさー、日本人ってよく、悪いことした人が責任とって首をくくっちゃったりするよね? 悪いことした会社の社長さんとかさ……

なんかテレビで記者会見してたと思ったら、二、三日後に首つっちゃったみたいな……。ああいうのはどうなの?」

 

 

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結月ゆかり
「それも、よくある誤解の一つですね。もちろん、個々の事情はいろいろあると思いますが……。

じゃあ、たとえば、不祥事を起こした会社の社長さんのことを考えてみましょうか。自殺した理由が、家族とかに累が及ぶのを避けようとした――だとか、自分が死んで保険金で少しでも埋め合わせをしようとした――だとか、そういう殊勝な理由で自殺したというなら、それは当然評価されるでしょう。それでも自殺そのものがあまりよくないことには変わりありませんけどね。

本当は、人生を生き続けて、そこで『勉強』を続けるべきだったんです。

ましてや、もし自分が周りから責められるのをこわがって、逃げようとして自殺したのなら、まったく褒めるところもない逃避ということになってしまいます。

『潔く死ぬ』のが良いという風潮もありますが、それこそ死ぬほど無責任な考え方です。そんな状況でも生きていくことが、その方の人生の計画だったはずです。

周りに責められるのが怖いとか、社長という地位を失うのに耐えられないとか……そんな理由で逃避すべきではありませんでした。

創造主が見守ってくれていることを信じて、自分の中に眠っているすべてを乗り越える力を少しでも発揮して、正面から立ち向かうべきだったんです。なのに自殺してしまったのであれば、のちのち、自分でそのすべての責任を負わなくてはなりません。

まして、その社長さんを責めて、自殺に追い込んだ人がいたとしたら、その人は社長さん本人よりもさらに重いカルマを負うことになるでしょうね。

それは死んだあとのあの世で……それから、別の人生へと生まれ変わった後に、ひとつ残らず、自分の手で背負い、清算し、解消しなくてはいけなくなるんです。どうですか。すごいめんどくさいでしょう?

ですから、マキさん、自殺なんていう損しかないこと、回り道でしかないことは、賢明な人はするべきじゃありませんよ。

どれほど今の人生が苦しく思えたとしても、それは必ず乗り越えられるものでしかないんです。永久に苦しいままなんてありえません。むしろ自殺した方が、よほど苦しみが増し、長引いて、永遠に思えることでしょう。

そんなことはやめて、自分の中に秘められた力を信じて、ぜったいに大丈夫という信念で、生きて下さいね」

 

 

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弦巻マキ
「おっけー、分かったよ! じゃあ私は、自殺しそうなみんなを、バンドで励ませるよう頑張るね!

ぎゅんぎゅんぎゅいーっ、グレートエレキファイヤー!」

 

あなたこそが創造者

あなたこそが創造者

 

 

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霧雨魔理沙
「あ〜〜〜なんかイライラするぜ……」

 

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「どうしたの魔理沙、不機嫌そうな顔して」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「それが聞いてくれよ、ひどいんだぜ。人里のガラの悪そうなチンピラどもに遭ったんだけど、私のことをキノコ女って言うんだ!」

 

 

 

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博麗霊夢
「森でキノコばかりいじってるからでしょう」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「海より広い心の魔理沙さまでも、あいつらはゆるせん! 今度あったらとっちめてやる!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「『ゆるさない』ねぇ……。さてさて、そんなゆるせない奴を作り出したのは、いったいどこのどいつなのかしら」

 

 

 

 

 

 

*霊夢は語りはじめた*

 

 

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博麗霊夢
「結論から言うわ。そのムカつく奴を作り出し、あんたの目の前に連れてきたのは、他でもない当のあんた自身なのよ。魔理沙

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「……は?」

 

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そいつらは、あんた自身が創造したもの。なぜかって? それはあんたが創造主だからよ……深い意味ではね。

私たちはすべて、この宇宙を産み出した創造主の分霊たる存在。誰もが、身の回りの全てを、毎秒毎秒創造している

あんたの身の回りに起きることで、あんたが創り出したのでない事は一つもない。それが答えよ……。

まだ分からないって顔をしているわね? いつか言ったでしょう。この宇宙は、無限の創造主が自分自身を知るための、無限の体験フィールドだと。

この宇宙に存在するもので、創造主でないものはない。なら何故、そこからあんたが除外されると思うの? あんただって、この宇宙の創造主の子ども……いえ、創造主自身なのよ」

 

 

 

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霧雨魔理沙
「と言われても、実感が湧かないぜ……」

 

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「無理もないことだわ。ふだんは、意識することがないでしょうから。……創造主としてのあんたは、あんたの潜在意識の奥深くに隠れてるもの。

通常、自分の意識ではっきり認識できることはないでしょう。『イヤな奴』を自分で創り出しておいて、あとから勝手に「ムカつく!」だなんて、無責任なことをしているのも、それが原因だわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「じゃあダメじゃねーか!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そうでもないわ。たとえ、どれほどイヤなことや辛いことが起きようと……それは、あんた自身が創り出した、という事なのよ?

 なら、あんたが深い所で許可しない限りは、何も起こらないという事。あんたの魂を傷つけるような事は、決して起こらないという事。あんたの糧にならない事は、何も起こらないという事。

『くだらない奴』に絡まれて腹を立てるという事は、あんたにはまだ、そこから学ぶべき何かが残ってるという事よ。

そうでないとしたら、そんな奴があんたの目の前に現れるわけがないわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「あんな連中から何を学べっていうんだぜ!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そのくらい自分で考えなさい。まぁ……いつも人の物を盗んでばかりいるあんたには、良い薬だったんじゃないの?」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「う!? あ、あははは……」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「目が笑ってないわよ、魔理沙……。ま、人間だから、腹を立ててしまうのも分かるけど……それでも、その腹の立つ原因は、あんた自身が創り出したのよ。

あんたの身の回りにある事、全てがあんたから生み出されんたんだから。身の回りに起こる事――いいえ、宇宙で起こることは、全てはあんた自身の責任なの。

別に、チンピラに絡まれるだけじゃないわ。道端でこけるのも、身の回りに気に入らない人がいたとしても、事故や災害で死んでしまうのも……ぜんぶ自分自身の責任だわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「ちょ、ちょっと待てだぜ! そんなの、ぜんぶ偶然じゃないか。

私の責任なもんか!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ううん。この世に『偶然』で起きることなんて一つもない。

すべて創造主の配剤あってのこと、それなりの意味があって起きるのよ」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「そ、そうなのか……? でも、事故やなんかを起こして、いったい何の意味があるんだぜ?」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「……それは要するに、どうして悪い事が起きるのか? という話かしら。それだけで何文字もかかりそうな話題だし、今日はよしておくわね」

 

 

 

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霧雨魔理沙
「逃げるなだぜ!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ひとまず、悪い事もあんたにとって糧になるんだと考えておけばいいわ。……それで分かったでしょう?

 あんたの周りに起きたことに対して、不満を漏らしたってしょうがないわ。素直に向き合うしかないの。そうじゃなければ、せっかく起こした意味がないでしょ?

 ……でも、その代わり、それはあんた自身が起こしたことなんだから、あんたが傷つけられることはない。無理な課題を課せられることもない。

だから、安心していいのよ。不安なんて、本当は必要ないものだわ。身の回りに起きることが自分にはどうしようもないと思うから、不安になるんでしょう?

でもそうじゃない。全てあんた自身が仕組んだのだから、それを乗り越える力も、かわす力も、絶対にあんたは持っている。それが、当然の道理じゃない?」

 

 

 

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霧雨魔理沙
「そうかなぁ……でも、あいつらのせいで私は傷ついたぜ!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「……図太いあんたが、その程度で傷つくとは思えないけど」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
霊夢にだけは言われたくないぜ! 大体、今回みたいのはともかく……たとえば事故に遭って死んじまったりしたら、思いっきり傷ついてることになるじゃないか」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「傷つくのは肉体だけ。人間の本質は肉体ではなく魂――霊なのよ。肉体は滅びることがあっても、魂は滅びない。

霊を傷つけることができるものなんて、この世にもあの世にも存在しないわ……もちろん、肉体を粗末にしていいと言っているわけじゃないけどね。

ともかく、どうして怒る必要があるの。もともと、あんた自身が起こしたことなのに。そんなことが起こったわけは……いろいろ考えられるけど、どうかしらね。

いつもあんたは人のものを盗んでばかりだから、たまには逆の立場も経験しておきなさい――と、いうことなのかしら」

 

 

 

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霧雨魔理沙
「うっ……! だから、それは言わない約束だぜ……」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ぷっ……。まぁ、『なんで私がこんな目に!』って思ってしまうことも、たまにはあるかもしれないわ。でも、イヤだとか怖いとか思うことが、実は一番、その人にとって薬になるということが多いのよ。

あんたにだって、そういう経験があるんじゃない? 当のその時はイヤでイヤで仕方なかったことでも、あとから振り返ってみたら、けっきょくそうなるのが、自分にとって一番よかったって分かった……みたいなこと。

深い所に隠れた、創造主としてのあんたは、全てが見えている。これまであんたが何を学んできたか、そしてこれから何を体験していくのか……その慧眼にまかせていれば、心配はいらないわ。何も心配はいらない。

思い出してみて。誰だって、苦しかった経験のひとつやふたつ、あるはずよ。そんな経験をしたからこそ得られたものが、あんたにはあったんだってこと……。これからも同じ。これからあんたの身に起こる困難も、あんたの力で乗り越えられるものしか起こらない。あんたは、何も傷つくことはない。

安心して、ほんの100年にも満たないこの世の一瞬を、楽しみに過ごしたらいいのよ」

苦難って何?

 苦難って何?

 

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霧雨魔理沙
「うぅっ……まったく参ったぜ。まさか魔法書を川に落っことすなんて! この魔理沙さまとしたことが……一生の不覚だぜ!」

 

 

 

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博麗霊夢
「どうしたの魔理沙? 何か顔が悪いけど」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「……それがさ、せっかく書いた魔法書をなくしちまったんだ。何日も苦労して書いたってのに……あ〜もう、なんであたしがこんなひどい目に遭うんだ!

世の中、神も仏もいないぜ!」

 

 

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博麗霊夢
「全く、あんたって奴は……。曲がりなりにも巫女の私に向かって、『神がいない』とはご挨拶ね。

困難なことは、神からの贈り物みたいなものなのよ。あんたはもう少し、『苦難』という物について知るべきだわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「はぁ? なんでそんなもん知る必要があるんだぜ。とにかく、私は今ショックなんだよー!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「この世に
苦難が存在する意味が分かれば、現世でどんな荒波に飲み込まれようと、落ち着いて自信を持っていられるはずよ。

あんたのために言ってやってるのに」

 

 

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霧雨魔理沙
「へぇ……。ま、そこまで言うなら聞くだけ聞いてみるぜ」

 

 

 

 

 

 

霊夢は語り始めた*

 

 

 

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博麗霊夢
「結論から言うわ。『苦難』というのは、人間の資質を磨くために、人生において必要不可欠なモノ。逆境の中でがんばるからこそ、魂がたくましく磨かれるものなのよ。

辛いときもあるでしょうけど、ふてくされたり運命を呪ったりしても意味ないわ。だって、自分で選んで生まれてきたはずの人生、自分が望んでいたはずの苦難だもの。

だから、苦難はありがたい薬だと思って、むしろ感謝しながら素直に取り組んだ方がいいわ。

ほら、良薬口に苦し、と言うでしょう?

確かに、辛いことは辛いに決まっているけど……でもね。

だからこそ、あんたの進歩は困難を経験したぶん、何倍にも促進されることになるのよ?

本来なら、何十年、何百年とかかるような進歩が、ほんの数か月、いえ、数日で達成されることだってあるわ。

それもこれも、すべて苦難のおかげ。

だから、勇気を出して、逃げずに立ち向かってみることね」

 

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霧雨魔理沙
「そんなマッチョなこと言われてもなぁ……辛いものは辛いぜ。一ヶ月もかけて書いてたのに、一瞬で水の泡だぜ!?

 また一からやりなおしなんて、気が遠くなるぜ……」

 

 

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博麗霊夢
「分かるわ。

別に、辛くないとは言わない……けど、まだ再起不能ってわけじゃないじゃない。

また書こうと思えば、いくらでも書けるでしょ?

忍耐力を試されてるとでも思って、もう一度がんばってみなさい。

そのうち上手くいくから」

 

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霧雨魔理沙
「おい霊夢〜! 無責任なこと言うなよ、どうしてそんな事が分かるんだよ」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「簡単よ。

現世で送る私たちの人生は、魂を磨くための学校みたいなものよ? 確かに苦しいこともたくさんでしょうけど……

だからといって、その人が絶対に解決できないような課題が出たりしないわ。

そこは、きちんと配慮されているのよ」

 

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霧雨魔理沙「えぇー、そうかな?」

 

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ええ。うちの神社だって、賽銭は少ないけれど、節約すれば何とかやっていけないわけではないもの。私の陰徳のなせる業ね。

……それにほら、見てごらんなさい。

うちの神社の夜景もけっこう綺麗でしょ。

毎日規則正しく空を照らす月や太陽…

水をやればやがて芽を出す種……

この冷えた空気の分子ひと粒ひと粒……

大自然の全ては、私たちが受肉するずっと以前から、一片の誤りも手落ちもなく、完璧に運営されてるわ。

あんたは、月が出るのを止めてしまっただとか、そんなのを見たことある? 草木が突然生えるのを止めてしまったとか、空気がどこかへ行ってしまっただとか、そんなことを聞いたことがある?」

 

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霧雨魔理沙
「そりゃあ……ないぜ」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「でしょ?

それはつまり、宇宙全体に、創造主の配慮がいきわたっているという事。

だったら、あんたの人生だってそれと同じ事。

あんたの人生にだって、隅から隅まできちんと配慮が行き届いてる。

あんたが出くわす困難はぜんぶ、あんたのために宇宙がわざわざ用意してくれた、学校のテストだとでも思っておきなさい。

ほんとの学校だったら、まちがって難しすぎてそいつには絶対解けない問題を出しちゃうこともあるかもしれないけど……でも、宇宙は間違ったりしない。

宇宙の全てを支配する無限の力が、あんたの人生にだってちゃあんと働いてるわ。あんたの人生で起きることの中には、何一つ、あんたのためになるよう配慮されてないことなんてない。

あんたの手に負えないことは、絶対に課したりしない。

目の前のことに真摯に取り組んでいれば、必ず先へと導かれていくから。だから安心しなさい。

辛い事があっても、人生に倦むのは止めなさい。私たちは、自分の魂を磨き上げ、上へ上へと進んでいく、無限の旅をしているようなものなのよ?

 その中のほんの短い人生でしょう? しょせん、イヤだと言ったって百年も経たずに解放されるものなんだから。

だから、どんな荒波に揉まれまくろうと、心はドンと構えていればいいのよ」

 

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霧雨魔理沙
「そ、そうか……。うん、そうだといいな。
……まぁ、そう考えると、気分は楽になるよな」

 

 

 

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博麗霊夢
「でしょう?」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「うん。でもさ霊夢。思ったんだが、どれだけ頑張ったって、どうにもならないことだって人生にはいっぱいあるんじゃないか?

絶対乗り越えられるなんて……それほど甘くないだろ?」

 

 

 

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博麗霊夢
「たとえば?」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「ん〜、たとえば……人間界で最近、ブラック企業とか流行っているだろ? 物凄い働かされて過労死させられる奴!

 あんなの、頑張ったってどうしようもないじゃないか」

 

 

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博麗霊夢
「それなら、逃げたらいいじゃない」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「さっきは逃げるなって言ったじゃないか!」

 

 

 

 

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博麗霊夢

「そんな皮相な意味で言ったんじゃないわ。人生という宿題から逃げるなと言ったの。

そのナントカ企業とやらから逃げ出すことが、その人にとっては、人生の課題を果たすことになる――ということだってあるかもしれないじゃない」

 

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霧雨魔理沙
「なんだ、そういうことか……。

うーん、でもまだ、なんか納得できないぜ。だって、どれだけ努力したって、叶わないことだってあるじゃないか?

むしろ、叶わないことのほうが多いぜ……世の中、そんなに甘くないだろ? 努力が必ず報われるだなんて、そんなこと言えないはずだぜ?

ぜんぶがぜんぶ、徒労に終わることだってあるじゃん」

 

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博麗霊夢
「そんなことないわ。あんたの目が曇っているから、そう見えるだけのことよ」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「言ってくれるじゃねーか」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「怒った? 確かに、なんの成果もなく終わって、ぜんぶムダになったって思えることもあるかもしれないわ。けと、スッカリむだなんてことはないの。

たとえ失敗したとしても、次の人生に活かせる。一見無駄に見えることも、それなりの意味があって起こっているの。

だから、無駄なんてない。それにね魔理沙、人の才能なんてどこに眠っているか分からないものよ。さんざん寄り道して、ようやく自分のすべきことが見えてくることもある。

いえ、むしろそのほうが多いかもしれない。たとえば……あんたの場合、お店をやる才能はなかったけど、魔法の才能はあった……みたいな感じでね。

しょせん私たちは人間。どれだけ緻密に計算したって、先を見通すことなんて出来ない。早々に人生を見限って、かってにあきらめたり絶望したりなんて、もったいないと思うの。

導かれる方向にただ努力を重ねていけば、必ず何らかの道が開けるはずよ」

 

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霧雨魔理沙
「うっ、その話題を出されると辛いぜ……」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そんなに卑下しなくていいじゃない。失敗がなかったら、あんたは自分の才能に気づかないままだったかもしれないわ。

そのくらいの回り道くらい、それこそ人生にはつきものじゃない? それとも……それがぜんぶムダだったと、あんたは言いたいのかしら?

あんたが頑張っているの、私は嫌いじゃないけど。

せっかく見つけた盗みの才能、大事にしなさい」

 

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霧雨魔理沙
「そっちかよ!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「まあまとめると……人生と言っても色々あるのだから、その場その場で最善と思えることを、ごまかさずにこなしていけばいいのよ。

それ以上の無理は、人間に要求されてないわ」

 

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博麗霊夢
「ま、またゼロから、魔法書の執筆がんばって頂戴。きっと、あんたの忍耐力を磨くための試練か何かなのでしょうから。

せいぜい、ありがたくやらせていただくことね」

 

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霧雨魔理沙

「うぅっ、いちいちムカつくぜ……! でも、困難を『ありがたく思え』だって? さすがに、そこまでマゾヒストにゃなれないぜ」

 

 

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博麗霊夢
「まぁ……困難がイヤなこととしか思えないのも、無理はないかもしれないわね。人間の目に映る範囲は、しょせん限界があるもの。

でも、後から振り返ってみて見れば分かるものよ? あそこで困難を潜り抜けたからこそ、今の自分がある――そういう風にね。

そこまで行けば、きっと自分に降りかかった困難を、祝福さえできるはずよ。この困難で、いったい、自分の中のどんな資質が芽を出すんだろう、ってね」

 

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霧雨魔理沙
「芽を出すか……そうだといいけどな」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「『そうだといいな』なんてレベルじゃないわ。

この宇宙は、創造主の完璧な配慮で動いてる。どんな人にだって、その人にしかない役割というのが、必ずあるの。

 

それを果たすも果たさないも、その人の心掛けと行動次第よ。

それに、考えてもみなさい。もし困難なんてものが何もない人生だったとしたら……どうなると思う? 毎日宴会ばかりして、苦しいことが何にもない人生……

楽しいかもしれないけど、なんの進歩もないのよ?

最初は楽しくても、そのうち、かえって苦しくなってくると思うわ」

 

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霧雨魔理沙
「そりゃあ……確かにそうかもな」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「一時は楽しいでしょうけど、それだけのことだわ。

努力する必要もない。必死になる必要もない……楽しむだけ楽しんで、100年くらい無駄に過ごすなんて。

そんな生活じゃあ、あんたの中に眠ってる才能も、能力も、何も発揮されないし、鍛えられないという事にならないかしら」

 

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霧雨魔理沙
「そうだな……。さすがの私も、そこまで楽ばかりしたいとは思わねぇよ。やりたいことだってあるしな」

 

 

 

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博麗霊夢
「殊勝な心がけね。そんな人生、私もぞっとするわ。生まれてきた時と死ぬ時で、ちっとも変りやしない。そんな人生が、本当に楽しいと言えるのかしら。

むしろ、死ぬ時には後悔しかないんじゃないかしら」

 

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霧雨魔理沙
「だよなー、さすがにそんな人生はいやだぜ。もっと魔法を極めなきゃいけないからなー。

よし……この魔理沙様が、へこたれててもしょうがないぜ! 魔道書の一冊や二冊、いくらでも書いてやる!

こんなボロい神社で油売ってる暇はないんた! じゃあな霊夢、さらばだー!」

 

 *もう一度書き上げた魔法書を、魔理沙が川に落っことし、霊夢に大愚痴をこぼしに来たのは、ちょうど一ヶ月後のことだった*

スピリチュアル的リンク集

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博麗霊夢
「ここでは、私と結月ゆかりが学習に使った素材を紹介するわ。webサイトというとピンからキリまであるけど、これから挙げるのはどれも質の高いサイト様や書籍ばかり。

あ、どのサイト様・書籍も、このブログとは一切関係ないから注意しなさい」

 

 

 

・津留晃一 メッセージ集

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博麗霊夢
「霊的・宇宙的な観点に立って、たくさんの助言を行っているサイト様よ。

なんの知識がない人でも、読みやすい、やさしい文体だわ」

 

 

 

 

 

 

jisatsudame.com

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博麗霊夢
「自殺志願者への助言がたくさん書かれているわ。

いま精神的に辛い人は、いちど行ってみて」

 

 

 

 

 

 

 

www5e.biglobe.ne.jp

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博麗霊夢
「『シルバーバーチの霊訓』『霊の書』『霊訓』と言った、玉石混交の霊界交信の中でも、最高品質と言われている書籍が、なんとすべて無料で、全文掲載されているわ。

これだけお膳立てされてるのに読まないとしたら、あんたの魂の進歩は一世紀は遅れるんじゃないかしら」

 

 

 

 

www.llresearch.org

www.lawofone.info

・The Law Of One Study Guide(英語)

・The Law of One 勉強部屋

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博麗霊夢
「宇宙人チャネリング情報の中でももっとも信頼性が高く、精緻かつ膨大な情報が伝えられている『ラー文書』、その出版元のアメリカのNPO『L/L Research』のサイトよ。

残念ながら、ラー文書の日本語訳は一部しか出版されていないの。

原文の英語は長い上にちょっと難しい言い回しも多いから、
簡単な英語でまとめなおしてある上記『Study Guide』を読むか、要点を日本語訳してくれている『勉強部屋』のサイトを読むことを勧めるわ。

もちろん、英語に強いならぜひ原文を読んでみて。情報量に圧倒されるはずよ。その際は、106にも及ぶセッションをすべてカテゴリ分けしてくれている、上記の『lawofone.info』のサイトを利用するといいわ。とても便利だから。

あと、L/L Research のサイトには、ラー以外の地球外存在との交信記録も莫大な量が提供されているから、余裕があるなら見てみなさい」

 

 

 

 

 

・Sphere-Being Alliance(日本語あり)

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博麗霊夢
「いわゆる『陰謀論』のサイトね。

情報の真偽は私には確かめようがないけど、それ以外で言ってることはまともだと思うわ」

 

 

 

 

 

 

・自由訳―老子新井満 朝日文庫 2007)

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博麗霊夢
「霊的法則、宇宙的法則を悟って、他の人たちに伝えようとしていた方は、ずぅっと大昔からもういたみたいね。

たぶん、あんたの地元の図書館とかにおいてあるんじゃないかしら? 訳者は、かなり有名な人みたいだし。


あ、通販サイトとかへのリンクは貼らないから、自分で検索してね」 

霊魂って何?

 霊魂って何?

 

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弦巻マキ
あ、ゆかりん、おはよ……

 

 

 

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結月ゆかり
「マキさん、やけに具合が良さそうですね……いったいどうしたんですか?」

 

 

 

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弦巻マキ
「じつは明日、おじいちゃんの三回忌なんだよー。わ、私、おじいちゃんっ子だったから、なんか悲しくなっちゃって……」

 

 

 

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結月ゆかり
「そうなんですね。でも、あまり悲しむことはないですよ。お祖父様は、きっとマキさんの傍にいらっしゃいますから。……そう、今もきっと」

 

 

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弦巻マキ
「え、どういうこと?」

 

 

 

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結月ゆかり
「そのままの意味ですよ。人間の本質というものは肉体ではなく魂ですから。肉体が亡んだ後も、魂は残り、そして縁ある人をいつも見守ってくれてるものです

悲しむ必要なんてないんですよ」

 

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弦巻マキ
「ん〜〜?? そうだといいけどなぁ……」

 

 

 

 

*ゆかりは語りはじめた*

 

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結月ゆかり
「人の肉体は、人の本質ではないのですよ。人といえば、その体のことを思い浮かべる方も多いかと思いますが……。

別にそういうわけではありません。なんでって? 人の体は、物質でできています。炭素とか水素とか、そういうアレですね。しかし、物質というのは、本当は存在しないのです。
実在しない幻影なんです。

私たちは、夢の中で遊んでいるも同じです。マキさんはこういう言葉をご存知ですか。常世(とこよ)、現世(うつしよ)という言葉です。常世というのは霊の暮らすあの世のことです。が、昔の人は、あの世こそ永遠に変化しない世界と考えました。

だから『常』世です。そして、現世とは人間の住む世界です。現世は影のような物質でできていますから、いつも移ろって隙あれば壊れてしまいます。

永遠に輝き続ける常世の光に映しだされ、束の間に現れた影の世界……それが、ここ、『現世』なんですよ

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弦巻マキ
「ええ?! なんか面白いね。でも……そんなこと、あんまり考えたことなかったなぁ」

 

 

 

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結月ゆかり
「まぁ、『死後の世界』があることを、漠然と考えている人は結構いると思いますが……あまり具体的に考えたことのある人は少ないでしょうね。

何せ、人間の目には、霊も魂も見えないんですから。マキさんが知らなかったのも仕方ありません。

けれど、死んだ後にも命はあるんです。いえ……そこからやっと、本当の命が始まると言ってもよいかもしれません。マキさんのお祖父様は今、きっとご存命の時より何倍も元気でいらっしゃいますよ。

マキさんのことも、見守ってくれているはずです」

 

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弦巻マキ
「ありがとう、ゆかりん! んーー……でも、死んだあとのほうが元気? って、どういう事?

よく分かんないんだけど……やっぱり、死んだあとは、なんか青白い顔で元気なさそうな気がするなぁ」

 

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結月ゆかり
「それは偏見というものですよ、マキさん。確かにそんな霊もいるかもしれませんが……そういうのは何かあった低級霊でしょう。

そういった低級霊は、地球にほど近い幽界の領域にいるので、一般の人でも目にする機会がありますからね。だから、霊といえば不健康そうな姿を想像する人が多いんでしょう。

でもすべての霊がそうではありません。むしろ大抵の霊は、死んで初めて、本当に生まれた気がするそうですから。『生きて』る時は、人は物質という影に閉じ込められています。

目に見えるのは物質だけです。耳に聞こえるのは、物質が振動する音だけです。霊や魂は見えませんし、声も聞こえません。近くに、たくさんの縁ある魂が、霊が、見守ってくれているのに、それでもまったく気づけない――と、いうのが普通ですから。

でも、そういう背後霊……というか、守護霊がいない人は、いないそうですよ。どの人にも、後ろに見守ってくれてる霊がぞろぞろと列を作ってついてきているそうです」

 

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弦巻マキ
「あははははは! おもしろーいっ」

 

 

 

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結月ゆかり
「ですので、マキさん、おじいさまの死を悲しむことはないと思います。むしろ、死は、体から魂を解き放ってくれる、ありがたい出来事ではないでしょうか。

がんばって、がんばって、少しでも長生きしようとしてる人がいますけど……そんなことをして、どうするのでしょう。きっと、死んだらすべて終わると考えていらっしゃるのでしょうね。

死んだら終わりなのだから、生きてるうちに楽しまなきゃ損だと。一秒でも、長く生きなきゃ損だと……。でも、そんなことをする必要があるんでしょうか? 現世――物質でできた宇宙にこうして生まれているのは、ほんの一瞬、夢を見ているようなものです。そんなに刹那的になって、どうするというんでしょうね?」

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弦巻マキ
「ふぅむ……確かに、死んでも終わりじゃないっていうなら、なんとなく焦らなくて済むなぁ」

 

 

 

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弦巻マキ
「……ん? でもゆかりん、そんな風に考えたら、みんなすぐ死にたくなっちゃわない? 死んでも終わりじゃないなら、生きててもつらいだけだし死んじゃおー!

みたいな人が増えちゃいそうだけど……」

 

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結月ゆかり
「それはまずいことです。だからこそ、人は死を恐れる本能を持っているんです。簡単に死んでは困ります。それに、自殺は絶対に止めて下さい!

 確かに、現世は影で、死後こそが本当の世界と言いましたが……だからといって、現世の人生をおろそかにしていいとは一言も言ってませんよ! むしろ、その逆です! 霊の世界から現世に生まれてくるのは、魂を成長させるためです。

例えるなら……学校に勉強しに来ているようなものでしょうか。それが、勉強がやりたくないからと言って、途中で放り出したらどうなりますか? 怒られちゃいますよね。それと同じことです。

生きてる間は、毎日を一生懸命生きるべきです。日常的な事を、おろそかにすべきじゃないです。いつか死んで、霊の世界に戻れることを楽しみにするのは良いですが……無理に時期を早めて死を選んだりしたら、大目玉を喰らうだけですよ!」

 

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弦巻マキ
「なるほど……たしかに自殺はよくないね。ありがとゆかりん、なんか元気出たよ。

……まぁホントは、私のおじいちゃんピンピンしてるんだけどね」

 

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結月ゆかり
「……は?」

 

 

 

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弦巻マキ
ゆかりんにかまって欲しくてウソついちゃった〜、ゴメンネ♡」

 

 

 

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結月ゆかり
「せ、せっかく心配してあげたのに……もう許しませんよ、マキさんっ!」

 

 

宇宙創造の目的って?

*深夜、幻想郷・博麗神社境内で寝転がる霊夢魔理沙

 

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霧雨魔理沙
「ん~、すごい星空だなぁ。なんだか心が洗われるようだぜ」






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博麗霊夢
「あら。あんたにしては、詩的な事を言うのね魔理沙。そう言う事なら少し、面白い話をしてみましょうか。

この星空は――この満点に広がる宇宙は、いったいなんのために生まれたか、なぜそこにあるのか……知ってみたくはない?」





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霧雨魔理沙「おぉ!? なんかよくわかんないけど、面白そうだな。いいぜ!」

 






霊夢は語り始めた*

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博麗霊夢
「この宇宙はなんのためにあるの? あんただって、一度くらいはそういう事を考えたことがあるでしょう? ある人は、ビッグバンという爆発で偶然生まれたと言っている。ある人は、神様が七日で創造したとか言ってる。

でもどれも、欠けてる説明だと思うわ。この精密に作られている宇宙が、まったくの偶然にできあがったですって? ナンセンス極まりないわ。神様が七日で創造? そんな単純なおとぎ話で満足するのは、いまどき子どもくらいでしょう。

ほんとうは、もっと簡単なこと。この宇宙は、あんたが色々な体験を通じて成長する、そのための広大な体験場……広大なゲームのフィールドみたいなものなのよ」

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博麗霊夢
「今から、ビックリするかもしれないことを言うわ。あんたは、自分が生まれたのは今の人生がはじめてと思ってるかもしれない。自分が生まれる前には、自分なんていなかったと思ってるかもしれない。

もしかしたら漠然と、『前世があるかも』――と思ってる人もしれないけど。それでも、具体的に前世を想像できる人なんて、あんまりいない。でもね、本当は、『前世があった』どころの話じゃないわ。

あんたという存在は、あんたという魂は、この宇宙の誕生と同時に……いえ、それよりずっと以前から、無限の過去から存在し続けてきた。なぜなら、あんた自身が創造主……創造主の一部だから。

何億年という期間をかけて、すでにいろいろな体験を、あんたはいろいろな形で積み重ねてきたのよ。ただ、今はそのことを忘れているだけ。粒子や分子、空気や火、水や土、細菌やアメーバ、植物や動物――いろいろな形をとって、気の遠くなるような肉体の進化と魂の成熟を経て、いまあんたはここに立っている。

……寝てるけどね。


ねえ、人間が、どれだけのものを手に入れてきたと思う? 抽象的な思考力、自我、社会性、直立二足歩行、よく見える目、ものを掴める手、複雑な発声器官……そんなすぐれたものを手に入れて、精神と肉体を進化させて、ようやく今、ここに人という形で存在できているのよ。

ある日突然、あんたの魂や肉体が生じたんじゃない。あんたが人間としてここにいるのは、長い長い旅路を踏破してきたという証拠。あんたが、正当な努力をしてきたということの証明だわ。

……でも、まだまだ旅路が終わるわけじゃない。あなたという存在は、こんな短い人生一回で終わるわけじゃないわ。あんたはこれからも、何度も何度も、何十億年という時をかけて、だんだんと、けどいくらでも成長していくの」

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霧雨魔理沙
「ふ~ん……で、それが宇宙と何の関係があるんだ?」






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博麗霊夢
「いま話すとこよ。いいかしら。魂の進化の階段を登るたびに、あんたは少しずつ、少しずつ、人間的な欠点を取り除いていくでしょう。

その代わりに、もっとすぐれた資質で置き換えていく。もちろん、そう易々とはいかないわ。これまでがそうだったように、気の遠くなるような……いえ、それどころか無限の時間がかかるでしょう。

けれどあんたは、私たちは、いずれその時間という枠すら超越することになる。そして、この無限の宇宙でなすべき体験をし尽くした時、完全な存在へと戻る。つまりは、この宇宙を生み出した創造主と、一体に戻るでしょう。

宇宙は、私たちがそういう営みをするために、作り出した場所というわけ」

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霧雨魔理沙
「へぇ……そうなのか。でも、うぅ~ん……。なんで、『体験』なんかする必要があるんだぜ?

だって、そんなすごい創造主なら、そのままでいればじゃないか? わざわざ、なんで体験なんてしてるんだぜ?」



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博麗霊夢
「なら、ちょっと想像してみなさいよバカ」





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霧雨魔理沙
ナチュラルに罵倒するのはやめろだぜ……」




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博麗霊夢
「創造主というのは、無限の存在なの。……いっておくけど、無限というのは、『たくさんある』ということじゃないわ。そうじゃなくて、『あらゆる要素を含んだ』『統合した』という意味。

大きいのも小さいのも、男も女も、叡智も無知も、愛情も憎しみも、すべてをその中に含んだ存在。想像してみて。そんな完全な存在がいたら、いったいどうなると思う? 何をしたくなると思う?

完全でいるのは、楽しいかもしれないけど、いつかは退屈で飽きてしまうでしょうね。そのうち、『無限』の自分にいったいどんな可能性があるのか、試してみたい――そう思うようになるのではないかしら。現に、そうなの。

だからこの宇宙は、創造主のための体験場なの。無限の創造主が、自分自身を無限の構成要素に分割して、単原子からはじまりふたたび創造主に戻るまで、無限の旅路を体験する事……それによって、自身の無限の可能性の一端を知る事

創造主による、創造主自身を知るための、広大な体験フィールド――それこそが、この宇宙の正体。私たちが、宇宙に暮らしている根本的な理由だわ。

私たち一人一人が、創造主の子どもみたいなものなんだから。いずれ、元に『戻る』のは当然でしょ?」

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霧雨魔理沙
「なるほど……スケールがでかすぎてよくわからんけど、分かったぜ」





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博麗霊夢
「ほんとに? ……なら、星空を見上げた時だけじゃなく、いつでもそのことを心に留めておきなさい。

私たちは、無限に長い旅路を歩いている旅人のようなモノ。この宇宙は、そのために用意された旅路。私たちはけっして、宇宙の片隅に偶然生まれた、ちっぽけなどうでもいい存在じゃない。大きな目で見れば、後にも先にも、私たちのために用意された無限の体験が広がっていることが分かるはずよ。

今の人生が終わったら、また次の体験が始まる。そこで、私たちは好きなだけ色々な体験をすることができる。時間制限なんてないわ……だって無限だもの。もちろん時間を無駄にしていいと言っているわけじゃないわ。でも、今のあんたに、一生懸命やっても果たせなかったことがあったとしたら、それは次の旅で必ずまた挑戦することができる。

苦しいことがあったとしても、いずれは乗り越えて、癒えて、また別の体験がはじまる。乗り越えられないほどの難題を課せられることはありえないわ。だから、小さなことでくよくよする必要なんてないのよ。

いい? そんなつまんないものを、あんたの心に詰めようとしないで。その代わり、この星空を、いつでも心の中に敷いておいたらいいのよ」

*その後もしばらく、二人は縁側に寝転がり、星空を眺め続けていた。*