パーペチュアル・パス Perpetual Path

ボイスロイド・東方キャラクターたちが人生・宇宙・霊魂について語ります。Several characters of the Voiceroid and the Touhou Project discuss human life, the universe, and spirit.

オクターブと8つの密度(1/2)

オクターブと8つの密度(1/2)

 

 

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博麗霊夢
「突然だけれど、所謂『スピリチュアル』界隈でよく使われている

密度

という言葉あたりを解説していくことにするわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「な、なんだ突然!? ちょっと、私いま厠(かわや)に入ってるんだけど! 扉のすぐ外でしゃべられると落ち着かないぜ!」

 

 

 

 

 

霊夢は語り始めた*

 

 

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博麗霊夢
「『密度 スピリチュアル』とかでググればすぐでてくるとは思うけど――」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「幻想郷ってネット通ってたのか?」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「……ネットでは色々書かれているけど、ひとまず今回は、宇宙人チャネリング情報として最高峰との呼び声が高い『ラー文書』――The Law Of Oneを主な情報ソースとして解説するわ。

ちなみにチャネリングとは、宇宙人が霊媒体質の人間の口を借りて話しかけてきた、その情報を記録する行為、またはその記録された会話のことよ」

 

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霧雨魔理沙
「は? なんだかもう、私の理解をぜんぜん超えちゃってるぜ……」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「別にここは理解しなくていいわ。……で、以前、この宇宙は、創造主による体験フィールドだということを言ったわよね?

 無限の創造主が、自分の無限の可能性を知るために、自分を無限の構成要素に分割し、もっとも下等な単原子の状態から、無限の知性と愛を発芽させるまで、様々な経験を重ねて成長していく。

そして、ひいては自分の可能性のひとつを新たに知る――この宇宙全体の見取り図は、そうなってるってこと?」

 

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霧雨魔理沙
「それは、なんとなくわかってるぜ。なんとなくな」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「充分よ。

……すべての存在は、だんだんと成長していく。成長につれて、今まで知覚できなかったものが見えるようになり、抱けなかった感情を抱けるようになり、そして『創造主に近づきたい』という意思もだんだんと強くなっていくわ。

『密度』……Densityっていうのは、その意識や体を構成する分子振動の密度、あるいは……成長度? を七つか八つに分類したもの。一つ一つの密度には、それぞれの段階に属する存在が集まっている。

各密度ごとに、それぞれ性質もだいぶ違うことになっているようね ちなみに、ひとつの密度から次の密度に進むことを『収穫(ハーヴェスト)』というわ。

いちおう『次元上昇アセンション)』という便利な言葉もあるけど、あまりに妙な連中に使われまくって悪いイメージがある言葉だから、使わないでおくわね」

 

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霧雨魔理沙
「へ~、よくわからんけど、七人のサム〇イみたいで面白そうだな。

で、どんなのがあるんだ?」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「各密度は惑星ごとに異なるわ。もちろん地球も、惑星が生まれる前、時間と空間というものが無い状態から、いちばん最初の経験の密度――一次密度、First Densityというものが生じてきたの。

とりあえず、地球が生まれてきた時のことを、想像してみましょう。最初は、陸地も海もない、膨大な熱と風がひたすら無秩序に吹きまくる、混沌としたカオスの惑星だったわ。

そこから、火や風に吹かれて、水や土と言ったものがだんだん形成されてくる。……そう、一次密度に属するメンバーは、単原子に水や土、鉱物といった無生物なのよ。

常識的にいえば、水や土なんて単なる『物』でしょうけど、そうではないの。すでにその中に、無限の創造主に戻るための素質を、完全な形で、潜在的ではあるけども含んでいる。

そして、その一次密度の存在である水や土にも、体験活動を開始するための意識が生じているの。

……もっとも、その在り方はとっても原始的だわ。土や水は、自分で動くことができないでしょう? ただただ火にまかれて、風に吹かれて、ランダムな破壊と集合を繰り返すしかないわ。

けれどそのうちに、だんだんと形が整ってくる。水は川や湖、海となる事を学び、土は大陸となることを学ぶの。地球も、何億年もかかって、マグマが冷え、地面が固まり、海と陸地が分かれてきたわね?

こうして、魂の次の発展段階である、『生物』が誕生するための下準備ができあがってきたのよ。宇宙のどの惑星、あるいは衛星も、この第一次密度から始めるそうだけど……

地球の場合は、一次密度を終えるのに20億年ほどかかったようね」 

 

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霧雨魔理沙
「へぇ、水とか土も生きてたのか……そりゃ驚きだぜ」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「さて、次の二次密度――Second Densityは『成長』の密度よ。単細胞生物から植物、動物までが含まれるわ。ランダムに動かされるしかない一次密度の存在と違って、二次密度の存在は自由に動き回り、自ら成長することができる。

動物は、獲物を求めて走り回るわね? 植物は、太陽の方へと葉や茎を伸ばすでしょう。

細菌でさえ、鞭毛をバタバタ動かしたりして、自分の力で動くことができる。サンゴとか、まったく動かないように見える動物もいるけれど、体内では体の組織が盛んにある方向を目指して動いているわ。

その方向性……『成長』という概念を持つことで、動物たちは、無生物と比べたら創造主に一歩近づいたってわけね。

それから、オスとメスが協力して繁殖する有性生殖というのが始まるわよね」

 

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霧雨魔理沙
「そういえば、野良猫がよく道端でまぐわってるよな」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そう、それ。まぁ、植物でも、おしべとめしべで分かれてるものもあるわね……そして、種によっては、社会性を獲得する動物もいるわ。猿みたいにね。

こうして、二次密度の存在は、次の三次密度に進歩するための努力も重ねていくというわけね。

地球では、二次密度におよそ46億年費やしたんだとか」

 

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霧雨魔理沙
「そんなにかかるのか……。じゃあ、その次の三次ってやつは何なんだぜ」

 

 

 

 

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博麗霊夢
三次密度は、私たち、人間のように自我を持った存在。自我、というとよく分からないかもしれないけど、

要は、自分自身と他人を区別することができる……状況を、客観的に見ることができるっていう意味ね」

 

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霧雨魔理沙
「ん? じゃあ、動物とかは、そうじゃないのか?」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ええ。動物は、自分とほかの個体を区別してないわね。群れ全体で、まとめて自分自身――みたいな感じで、捉えているみたい。

でも人間は違う。知的能力が高くて、抽象的な思考ができるから、自分と他人を区別して考えることができる。

……地球は今、太陽系の中で、三次密度の体験が可能な環境がもっとも整備されている惑星だそうだわ。

人間の目で見渡してみても、地球がいちばん、太陽系の中で住みやすそうでしょう?」

 

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霧雨魔理沙
「そりゃそうだぜ」

 

 

 

 

 

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「そして、地球の三次密度サイクルは……まだ終わっていないんだけど、およそ七万五千年だそうよ」

 

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「七万……?

あれ、最初の二つは何十億っていってたのに、三次だけやたら短くないかー!?」

 

 

 

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博麗霊夢
「そうよ。もちろん、人の一生からすれば七万年だってだいぶ長いけれど……それでも、一次密度、二次密度に比べたら、ほんの一瞬くらいの短さだわ。

のちの四次密度~七次密度だってのきなみ何千万年っていう世界なのに、三次密度だけが異常に短くなっているの。

これには、とても重要な意味があるのよ。それはね……私たちの生きるこの三次密度の世界は、魂の成長が異常なまでに加速される世界だっていう事。

そのことについて、ラーはこういうたとえを使っているわ。

『三次密度は、鉄を火の中に投げ入れて激しく打ち付けるような物。四次密度以降は、その粗削りの彫刻を、少しずつ精緻に磨いていくような物』

だってね」

 

 

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霧雨魔理沙
「へぇ……じゃあ私たちは、いままさに、火の中でガンガンぶたれてる金属ってことなのか」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ええ。言いえて妙だと思わない? 確かに、この三次密度の世界……私たちの人間界は、苦しみや悲しみだらけで、火の中に投げられたみたいだものね。

私だって、時々つらくなる事があるわ……でも、その苦痛があるからこそ、魂の成長が何百倍、何千倍と加速されていることを忘れてはいけないのよ。

そう考えれば、苦しみや悲しみは、本当に貴重な、ありがたい恩恵ということになるでしょう?」

 

 

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霧雨魔理沙
「う~ん。苦しいのと、早く先に進めるの……どっちがいいか、究極の選択って感じだぜ」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「……あぁそうそう、三次密度の大きな特徴をひとつ忘れていたわ。それは、社会性ね。

社会を作って、人は他人とたくさんかかわっていくわよね。人間の体は、動物と比べてかなり脆弱でしょう?

体も細いし、体毛も薄いし、一人で自然界で生きていくには心もとないわ。

それから、やっぱり人間も女と男の二つが無ければ、繁殖できない……その他人とかかわる過程の中で、いずれ、他人を愛するという事を学ぶのよ。

そしてそれが、次の密度、四次密度へとつながるカギになるの」

(続く)

 

perpetual-path.hatenablog.com

 

死後の世界

死後の世界

 

 

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結月ゆかり
「突然ですが、死後の世界を垣間見てみましょう」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「なに突然!? ゆかりん、い、いったい私に何するつもりなの!」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「安心してください、マキさんを殺そうというわけじゃありません」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「ほっ……」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「というか逆です。私たちがあっちに行くのではないんです。霊の方から、私たちに語り掛けてもらうのです。

……正確には、語り掛けてきた記録、ですね。マキさんは、この世に霊が下りてきて、話しかけてきてくれる『交霊』という現象をご存じですか?」

 

 

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弦巻マキ
「んー? テレビとかで見たことはあるなぁ。こう、女の人が寝てるんだけど、口だけ動いてしゃべってたやつ。

不気味だったなぁ」

 

 

 

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結月ゆかり
「そうですか。日本ではそうした番組で、芸人紛いの方が面白おかしく、おどろおどろしく、あるいは注目をひくためだけに演出していることが多々です。

なので、『交霊』など単なる子供だましの大嘘と考えている方も多いでしょう。

よしんば本物の霊だったとして、それを確かめるすべもありません。人によって……というか、霊によって言うこともバラバラだったりします。

特に、人間界は低級霊の住む世界にほど近いですから、近づいてくる幽霊もそういうどうしようもない霊であることも多いんですよね。そういう場合は、交霊と称してとんでもない大嘘を吹き込まれてしまうことにもなります。だから、交霊は信用されないんです。

……でも、一概に切り捨ててしまうのはもったいないでしょう。世の中には、真の高級霊が交霊を通じて話してくれた、掛け値ない真理もたくさん届けられているんですよ。

死者と一口に言っても――人間の本質は霊ですから、ほんとは『死』ぬことはないわけですが――いろいろですからね。真実を教えてくれるものの声を聞けば、現世では分からないことが分かります。たとえば……死は誰にでも訪れる当たり前のことで、まったく恐ろしくはないという事。それどころか、まっとうな人生を送った方であれば、死とは素晴らしい霊界へ誕生することだという事――です。

どうですか。けっこう大変なことじゃないですか? ほとんどの人間が、毎日、死におびえて暮らしてますのに。でも、もう怖がらなくて済むんです。色々な真理を届けてくれるのが、交霊というものです。

ですから、この分野に真面目に取り組んでいる霊媒の方が、あるいは霊媒でなくてもそれに協力する方が、欧米を中心に世界中に数多くいらっしゃいます。それは、地上の人たちに少しでも多く真実を知ってもらいたいとの、霊界の方々の真摯な想いからだそうです。とてもありがたいですよね。

こうした運動は『スピリチュアリズム』と呼ばれたりしますね。実は、マキさん、19世紀ごろから、霊界側から一斉に、計画的に、かつてないほど大規模で、人類への交信が始まったんですよ」

 

 

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弦巻マキ

「い、一斉に? へー、なんかすごそう……!

 

 

 

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結月ゆかり

「それもひとえに、霊界の方々から人間に対する愛情あってのことです。今は、かつてないほど真理を知る機会に恵まれた、いわば大交霊時代というわけです」

 

 

 

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弦巻マキ

「えーそうなのー!?」

 

 

 

 

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結月ゆかり

「ただし注意があります。霊と言っても、霊にはいろいろいます。天使のような高級霊から、迷惑極まりない未熟霊まで……。交霊の際には、未熟霊が紛れ込んで大嘘をしゃべっていないとも限りません。

だから交信の内容をぜんぶ鵜呑みにするのは止めて下さい。理性と直観にしたがって、交信の内容をしっかり吟味してみるといいでしょう。

……ただ、誰が聞いても非常に質が高い、最高峰の霊界通信というのもいくつか存在します」

 

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弦巻マキ
「へぇ〜〜! どんなのがあるの? 有名?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「もっとも有名なのは『シルバーバーチの霊訓』という物です。内容の高尚さゆえ『ダイヤモンドの輝き』と評されているくらいです。

とはいえ元々人気があるわけでもないジャンルですから、本国のイギリスでは本は絶版になっていることが多いようですね。その点、むしろシルバーバーチは日本のほうが人気が高いみたいです。

このブログはアフィリエイトを載せませんのでリンクは張れませんが、amazonで検索したら2016年に新装版が出たばかりでした」

 

 

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弦巻マキ
「メタい話をしないで……。でも、へ〜面白いね。なんで日本のほうが人気なんだろ? イギリスで出たものなんでしょ?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「推測ですが、シルバーバーチ霊の語る内容が、日本人に合っていたのではないでしょうか。

語っている内容は、人々がお互いに優しくし合うべきという事や、輪廻転生の話題など、日本人にとって親しみやすい内容のような気がしますので……。ともかく、せっかくですからシルバーバーチのことをお話してみましょうか。

ちなみに原文は、スピリチュアリズムブックス様というサイトに無料で掲載されていますので、そちらを見た方がいいでしょう。http://www5e.biglobe.ne.jp/~spbook/index.htmです。」

 

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弦巻マキ
「あのさ、ゆかりん、URLをぜんぶ口で言うのって疲れない……?」

 

 

 

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結月ゆかり
「さて……シルバーバーチは霊の世界についてくわしく述べてくれています。

霊界には無数の領域がグラデーションのように重なっていて、死人の魂の発達程度にしたがって、いろいろな領域へ行くことになるようです。低い領域には、まだ未熟な魂が赴きます。高い領域には、発達した魂が行くことになります。

霊界からのメッセージに色々とバリエーションがあるのは、その霊によって行く領域が千差万別だからだそうです。

嘘を教えて喜んでいるおばかな霊もいれば、最高級の真理を惜しげもなく教えに来てくれる天使様のような霊もいる、というわけですね」

 

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弦巻マキ
「ふ~ん。天国だとか地獄だとか、確かにそういうのよく聞くよね」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「そうですね。

でも、霊界が真っ二つに分かれているというわけではありません。魂の浄化のために苦痛が与えられる領域から、至福に満ちた領域まで、いろいろとあるというのが正解みたいです。

それから、多くの領域である共通点があります。これは、たぶんとても大事なことですよ」

 

 

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弦巻マキ
「どんなこと?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「霊界に物質はないということです。

物質は、現世で人が生きるための一時的な道具に過ぎません。ですから、当然、食べ物も、住居も、衣服も、欲しければ自分の思念の力だけで創り出すことができます。というか、そもそもそういったものはなくても、霊界では生きていけます。

霊は不滅で、生命の根源です。私達は、物質は実体で、思念は目に見えない影みたいなものと思いがちですけど……現世に限ってはそれも間違いではありませんけど、でも本当は違うんですよ。宇宙と生命の本質は霊です。

物質が影で、霊こそに実体があり、確からしいんです」

 

 

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弦巻マキ
「へ〜?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「あ、今聞き流しましたね? でも他人事ではないんですよ。マキさんだって、いつかは絶対に霊界に行くことになるんですから」

 

 

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弦巻マキ
「そりゃそうだけど……まだまだ先の話じゃん」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「まだまだ先? ほんの100年もないじゃないですか。私達は、無限の時間を生き続ける創造主の一部、いえ創造主そのものなんですよ?

100年や200年なんて、ほんの瞬きにすら満たない時間だと思いますけど」

 

 

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弦巻マキ
「そ、そう言われるとすぐな気がしてきた……!」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「ほんとに、他人事ではないんです。なにせ、人は絶対に死にますから。

霊界に行ってから、霊の事を何も知らないので困る人が大勢いるそうです。マキさんは、今から心の準備をしておいて下さいね」

 

*

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弦巻マキ
「分かったよ〜。なんか、想像したらドキドキしてきたなぁ。

なんか変な事いうけど、寿命が終わるのがちょっと楽しみだよ~」

 

 

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結月ゆかり
「ふふ、楽しみに思うのはけっこうです。でもマキさん、だからと言ってこの現世の生活をどうでもいいなんて、そんなこと思ってはいけませんよ? まして、自分から死期を早めるような真似も、ぜったいよしたほうがいいです。

この現世は、苦しみも多いですがその分進歩もものすごい勢いで加速されているんです。いわば魂の特訓場です。私たちは、自分から意を決してこの世界に生まれたんです。今は、目の前の人生にしっかりと向き合い、行動することが、何よりも大事です。

そして亡くなる時は、マキさん、ぜひ一緒に行きましょう。約束ですよ」

 

 

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弦巻マキ
「わ~い、ゆかりんと一緒だー! 死んでも一緒だよ!」

因果応報・因果律

因果応報・因果律

 

 

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弦巻マキ
「ふふふ〜〜んっと♪」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「どうしたんですかマキさん。やたら機嫌がいいですね」

 

 

 

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弦巻マキ
「それがね、聞いてよ〜! 今日、ドラッグストアで湿布買ったんだけど――」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「なんだか、若者らしくない買い物ですね」

 

 

 

 

 

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弦巻マキ「あー、私、かなり肩凝るタイプだからさ。それはともかく、買うときに店員さんが間違ってお釣り500円多くくれたんだよ〜!

気づいてないみたいだから、そのままもらっちゃった。らっきー!」

 

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結月ゆかり
「なるほど……ですが、それは返したほうがいいのではないですか?」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「だいじょぶだいじょぶ、別にバレないし〜、私何もしてないし〜」

 

 

 

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結月ゆかり
「はぁ……」

 

 

 

 

 

*ゆかりは語りはじめた*

 

 

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結月ゆかり
「マキさん。マキさんは、『天網恢恢(てんもうかいかい)、疎(そ)にして漏らさず』という言葉をご存知ですか?」

 

 

 

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弦巻マキ
「んーーー……なんとなく聞いたことはあるけど、
意味はわかんないね」

 

 

 

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結月ゆかり
老子のことばです。ひらたくいうと、誰にもバレてないつもりでも、お天道さまはぜんぶ見てるということですよ。

……しかし、実は見ているだけではないんです。自分がしたことは、すべて自分に跳ね返ってくるんです。

因果応報、今風に言えば因果律というやつですね」

 

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弦巻マキ
「やっぱり聞いたことはあるけど、あんまり意味はわかんないなぁ……」

 

 

 

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結月ゆかり
「中身はかんたんですよ。善い事も悪い事も、自分がしたことの結果は、すべて自分に跳ね返ってくるようになっているんです。

たとえば……物を盗んだ人は、逆に盗まれる側も体験するんです。殺した人は、あとあと、殺される側も体験することになります。もちろんそういう悪い事だけじゃありませんよ。良いことだって同じです。

他人にしてあげたことは、自分に返ってくるんです」

 

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弦巻マキ
「ふ〜ん? ……あれ、でもさー。それだったら、生まれてすぐ死んじゃった子どもとかはどうなるの?

 別に、そういう赤ちゃんって、何も悪い事してないじゃん?」

 

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結月ゆかり
「いい質問ですね。そういう方はきっと前世で、何か報いを受けるべきことをしたんじゃないでしょうか。

今生では、とくに何もしてないとしても、前世で重ねた負債がチャラになるわけではありませんからね。私たちの目には今の人生しか映りませんし、前世も来世も分かりません。

ですから、一見、悪い事ばかりしてる人が良い目にあったり、その逆もたくさんあるように見えます。この世の中は、とんでもない不公正な世界に見えます。

でも、実際はそうではないのです。大きなスケールで因果律が働いていて、何十年、何百年とかけて原因と結果は繰り返されています。そのほんの一部を、人間が近視眼的に見てしまうと、不公正な世界のように見えてしまいますが……

そういうわけではないんですよ。本当は、不公正どころの話じゃありません。人間のとる一挙手一投足、発した言葉の一言、頭の中で考えたことの一片に至るまで、創造主の記録情報として納められているんです。

誰かにバレないようにこっそり何かをしようとしても、無駄です。すべて、見られているんですから」

 

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弦巻マキ
「な、なるほど……。本当に、お天道様が見てるわけね。

でも、なんか見られてると思うと、落ち着かないなぁ……」

 

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結月ゆかり
「別に、窮屈に感じる必要はありませんよ。何も無理を要求されてるわけではありません。しょせん私たちは人間ですし、どうしても妙な考えを持ったりします。

怒ることもありますし、誰かを呪いたくなることもあるかもしれません。そういう雑念が沸いてきたら、静かなところで目をつぶって、自分の心をじっくりと見つめて下さい。

自分の感情、心……どうしてそんな思いが湧いてくるのか、深いところで問い続けて下さい。そうしているうちに、良くない感情は薄まっていくはずです。

間違っても、そんな感情を行動に移さないでくださいね」

 

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弦巻マキ
「た、確かに、感情任せでやるとまずいってのは分かるよ。でもまぁ
、それだったら、そんな感情が湧かないように、人間を創ればよかったのにね……」

 

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結月ゆかり
「いえいえ。それはムリな相談ですよ。怒りとか、強欲とか、恨みとか、そういうよろしくない感情も、必要なものなんです。

必要どころか、必要不可欠です。かんがえてもみてください。人が、何かに強く感情を抱くということは、その何かに強く「こだわっている」という事ですから。

そうした感情が湧いてくることで、自分が何にこだわっているのか、ということが間接的に分かるようになっているんです。たとえば……ちょっとでもお金を損したら、すぐに怒ったり悔しがったりする人がいるとします」

 

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弦巻マキ
「あー、よくいるよねそういう人」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「ほんの数百円得して喜んでるマキさんも、人の事は言えないと思いますが……ともかくその人は、『どうして自分はこんなに怒ってるのか?』そう考えることで、自分の心の中を知ることができます。

自分は、お金にやたらとこだわっている人間だったんだ、ということが分かるのです」

 

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弦巻マキ
「そんなの、普通に分かるんじゃないの?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「意外と、自分の事はみんなよく見えていないものですよ。まして、心の中がどうなっているか、自分がどんな価値観を持っているかとなれば……

何十年、いえ、一生気づかないで過ごす人も多いと思います。だからこそ、自分の感情が目印になるのです。

やたらと強い感情が何度も沸いてくるようでしたら、それは、『いったい自分のどんな価値観が、そんな感情を起こさせてるのか』、心の中を調査するいい機会だと思ってください。

ただし、自分の心の中をじっくり振り返るには、静かな時間が必要です。誰にも邪魔されないところで、目をつぶって、リラックスして……瞑想するように、自分の中を見つめて下さい。

そこで自分の価値観に気づけば、それを和らげることもできます。……でも、それをしないと感情がそのままになり、いずれ実行に移してしまうというわけです。

でも妙な事をしてしまったら、後が大変ですよね。その行動はいずれ、自分自身にそっくりそのまま跳ね返ってくるのですから。だから、自分の中の感情を放置しないでください。自分で自分を不幸に陥れる前に、自分の心のバランスを取って下さい。

自分の心を、お手入れしてください。もともとそれこそが、悪感情がこの世に存在する理由なんですから」

 

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弦巻マキ
「うーん、なんか難しそうだなぁ……」 

 

 

 

 

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結月ゆかり
「別に難しいことありませんよ。ゆっくりと自分の心を見つめるだけです。何をしろというわけでもありません。

むしろ、悪感情を放置して、とんでもないことをしでかして、その因果を後で背負わされるよりはるかに楽じゃないですか?」

 

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弦巻マキ
「なるほど……それもそっか」

 

 

 

 

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弦巻マキ
ゆかりんの言いたいこと、まあ大体わかったけど……でも、なんで因果律なんてのがあるのかなぁ?

ちょっとでも変なことしたら全部返ってきちゃうって、やっぱり窮屈だよね」

 

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結月ゆかり
因果律というのは、別に悪い事にだけ適用されるわけではないんですよ。良い事だって同じです。

例えば、何かの能力に優れてる人というのがいますが、それも、別に偶然、運よくそうなったわけではありません。そういった方は、その能力を得るにふさわしい努力を積み重ねてきたからそうなっているのです。

生まれつき何かに優れている方も、その分、前世で努力を重ねてきたからそうなったのです。不当に恵まれているとか、そういう人というのはいないんです。

創造主はすべての人に対して平等ですから。いかがですか? もしそうでなかったら、どうなってしまうと思います?

 たくさん研鑽を積んできた方と、ほとんどそうした事をせず怠けてきた方が、同一に扱われるとしたら?

いつも笑顔で親切な方と、他人など顧みない利己的な方が、同じ目に遭うとしたら?

そんな不公平な事になるのであれば、この世に生まれて、苦労して自分の能力を開発する意味なんてないことになります。

それに加えて……自分のやったことの結果が返ってこないなら、いったい自分がしたのはどういうことなのか、客観的に見る手段が失われるという事でもあるんですよ」

 

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弦巻マキ
「あ、そっか……」

 

 

 

 

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結月ゆかり
因果律があるから、人はこの世に生まれていろいろな体験を積むことができるのです。それがなかったら、だんだんと研鑽を重ね、やがて創造主と一体に戻るという、創造主による創造主のための体験ゲーム場であるこの宇宙が、機能しなくなってしまいます。

……まぁ、こういった壮大なことは、特に日常生活で意識しなくても結構です。ただ自分のやった事は、よくもわるくもすべて自分に跳ね返ってくるという事。

これさえ意識しておけば、ずいぶんと生きやすい人生になると思うのです」

 

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弦巻マキ
「そりゃそうだね。ありがとゆかりん~~。私、おつり返してこようっと」

自殺についての三つの誤解

自殺についての三つの誤解

 


*脚をマッサージしている弦巻マキ*

 

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弦巻マキ
「あ〜っ、もう脚がパンパンだよ……やんなっちゃうなぁ」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「どうしたんですかマキさん、そんなだらしない姿勢をして」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「聞いてよゆかりん〜、電車に乗ってたら人身事故があってさぁ。誰かが飛び降りたみたいで。

電車止まっちゃって、ずっと立ってたんだよ〜! あーもう脚疲れた! 本人は自殺して楽になったかもしれないけど、こっちは迷惑だよね〜」

 

 

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結月ゆかり
「なるほど、自殺ですか……それはさぞ、辛いことでしょうね。悲しんであげなくては」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「え? でも……自殺した人は楽になれて、うれしいんじゃないかな〜?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「それは大きな誤解です、マキさん」

 

 

 

 

 

 

*ゆかりは語り始めた*

 

 

 

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結月ゆかり
「『自殺すれば楽になれる』などと考えている方たちがいます。しかし、それは大間違いのコンコンチキなのです」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「なんなのその言い方……?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「よろしいですか? 人間の本質は、肉体ではないんです。霊魂が、人間の本質です。それは、どんなことをしても亡びることはありません

肉体は亡き者にすることもできます。けれど、霊魂は消えないのです。今この人生が終わった後も、霊魂は永遠に生き続けるのです。

おわかりですか? ……ということは、『自殺すれば楽になる』という考えは、誤解です。

それがどこから来ているか、分かりますかマキさん。それは、この世の中は人間の目に見える物質が全てだと、そんな誤解からきているのです。

魂などというものはなくて、人間は肉体が全てで、だから肉体を亡ぼせばスッキリ無かったことにできるというのです。

でも、それはおかしな考えですよね」

 

 

 

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弦巻マキ
「死んじゃったら何もかも終わりなんて、なんだか寂しいね」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「はい。生きてる間、苦労して何かを身に着けても、死んだら何もかもパー……というのです。もしそうだったら、なんのために私たちは生きているのでしょうか?

私たちは、たった100年くらい、気まぐれでこの世に生まれてくるだけの、どうでもいい存在なのでしょうか? そんなことはありません。

実際は、魂は永遠に生き続けるのです。自殺によってこの世から逃げても、単にあの世に場所が移るだけです……。

死んだから、その瞬間に自分の悩みが楽になるなんて、そんなことはあり得ないのです。魂は、今までも、そしてこれからも、永遠に生き続けるのですから。

自殺してしまうほどひどい悩みを抱えていたとしたら、あの世でもそれを抱え込まなくてはいけません。あの世に行ったからといって、急に心が綺麗になって悩みがなくなるなんてことはあり得ません

ですから、いいですか。自殺したから楽になるなんてことはないんです。マキさんは、絶対自殺なんかしないでくださいね」

 

 

 

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弦巻マキ
「んー、私はしないと思うよ……ありがとゆかりん

でも、病気とか借金苦とか、自殺しちゃってもしょうがない人はいるんじゃないかな?」

 

 

 

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結月ゆかり
「……それまた、大きな誤解です。あらゆる人の人生は、その人が適切な体験ができるよう、生まれる前からきちんと計画されているのです。

創造主によって。その中には、もちろん、苦しいこともたくさん予定されています。けれど、決して、乗り越えられないほどつらい苦しみを課されることはありえないのです。

だとしたら、体験するためにこの世に生まれた意味がないことになります。

時には、とうてい不可能に見える困難が立ちふさがるように見えることもあると思います。けれど、そういう時は、あなたが創造主の一部であることを思い出して下さい。

課題を乗り越えるために必要な資質は、必ずあなたの中に眠っています。人は不完全な存在ではありますが、その中には創造主としての完全性が未熟な形で発芽を待っているのです。

そのことを知ったのですから、むずかしい事態に直面しても、もう逃げないで下さいね。どん底に突き落とされたと感じた時も、意思と忍耐力を強く持ってください。そして行動を続けて下さい。

そうすれば、いずれは――ギリギリの所で、救いの手が差し伸べられるはずです。そう予定されているからです。

そういう宇宙のしくみを知らないで、自分には不可能だと思ってしまうから、心が追いつめられるのです。本当は、この世の中に不安に思うべきことなど一つもありません。

ほんとうは、恐怖なんて必要ないのです。常に、自信を持って、堂々としていていいのです。なぜなら、誰もが創造主の一部……あるいは、創造主そのものだからです」

 

 

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弦巻マキ
「そうなれたらいいだろうけど……でもなかなかそこまではいけないなぁ。私、バンドのライブする前はいつも緊張しちゃうし……」

 

 

 

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結月ゆかり
「無理に、抑えこもうとする必要はないですよ……が、何かを恐れてしまうという時点で、それは自分の正体、宇宙の仕組みについて知らない無知から来ているってことを、忘れないでください」

 

 

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弦巻マキ
「分かったよ。でも……やっぱり、自殺するのがどうしようもなかった人だっているんじゃないかなぁ?

 たとえば……そう、学校行ったらいじめられちゃって、自殺しちゃう子とか……どこの学校入るかなんて選べないし、転校だってそうそうできないじゃない?」

 

 

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結月ゆかり
「具体的な例はいくらでも考えられると思いますが、少なくとも、現実には、『自殺するしかなかった』という状況は、ごくまれな例外を除いてありえません。

人生で起きることは、必ずその人に乗り越えられるよう配慮されてるからです。その配慮がすっかり忘れられて、自殺するしかなくなってしまったなんて、そんなことはありえないんです。

太陽が、『今日は疲れたから』と言って空に昇ってこない日がありますか? 『今日は気分が乗らないから』と言って、心臓がきまぐれに動くのを止めたりしますか? 重力や電力が、動きを止めたことがありますか?

そんなことはありえません。それと同じことです。量子の世界から超銀河団の世界まで、宇宙すべてを精密に創りあげた創造主の力が、すべての人の人生にもおよんでいるんです。

必ず、配慮がされています。ですから、先行きを心配する必要など、どこにもないんですよ」

 

 

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弦巻マキ
「おぉ……なんか、そこまで言われたらいろいろ自信ついてきたよ!」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「ならありがたいです。とにかく、自殺したらラクになれると勘違いしている方が多すぎます。ほんとうは、楽になるどころか逆効果です。

ご自身で決意して、生まれてきたはずの人生ですよね。自殺したら、その使命から尻尾を巻いて逃げ出したも同じです。

本当に幸福になれるのは、自分の力で人生の課題を達成した時だけです。たしかに苦しい時や、ギリギリまで追い詰められることも時にはありますが、それでも必ず解決可能になるよう、配慮されているのです。

無理を要求されるということもないのです。そう自信を持って進めばいいのに、そこから逃げ出したとしたら……

待っているのは失望、落胆、後悔、苦痛だけです」

 

 

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弦巻マキ
「へー……。で、ゆかりん、自殺しても意味ないなら、じっさい自殺しちゃった人はどうなるの?

とりあえず、楽にはなれないみたいだけど」

 

 

 

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結月ゆかり
「学校の授業がいやだからといって、教室から逃げ出した人はどうなりますか? それ相応のおとがめを受けるはずです。

それと同じことで、それなりの苦痛を死後に受けることになります。苦痛を受けたら、自分のやったことを後悔するようになるでしょう? だからですね。

……西洋には「煉獄」という言葉がありますよね。死んだ後の魂が浄化されるために色々な責苦を受けるのだといいます。

だいたい、それで合ってると思っていいでしょう」

 

 

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弦巻マキ
「そうなんだ……でもさ、自殺って言ってもいろいろあるじゃない?

武士の切腹とか、特攻隊とか……ああいうのは、あんまり悪い自殺って感じはしないけど」

 

 

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結月ゆかり
「もちろん、そういった事情がある場合は、話は別です。

お侍さんや旧日本軍の方々は『苦痛から逃げようとした臆病者』では全くないですし、それほどひどい苦痛を受けることもないでしょうね。

けど、そういう事情もなく、自殺という形で人生から逃げ出してしまった方たちは悲惨です。自分が果たすべき使命から逃げ、自分が決意して背負ったはずの荷物を放棄したんです。

ちょっとだけ話がそれますけど……人には、どんな道を進むか、それを決める自由意志というものがあるんですよ。動物にはない力です。

でも、力を持っている人にはそれ相応の責任が伴います。自由意志という、そのりっぱな能力の使い道を誤ったとしたら、その人自身が責を負わなければならないんです。

勇気を出して人生に立ち向かうこともできたのに、自分の自由な意思で、あえて逃げ出すことを選んでしまったというなら、その結果を受け止めなければならないのは、どうあがいてもその人自身なんです」

 

 

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弦巻マキ
「ふーん……。なんだか、話を聞いてると自殺って何にもいいことないね?

もともとしないとは思うけど、私はぜったい、しないようにしよ〜っと」

 

 

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結月ゆかり
「マキさんは、殺しても死にそうにありませんけどね」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「ひどい!」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「でもさー、日本人ってよく、悪いことした人が責任とって首をくくっちゃったりするよね? 悪いことした会社の社長さんとかさ……

なんかテレビで記者会見してたと思ったら、二、三日後に首つっちゃったみたいな……。ああいうのはどうなの?」

 

 

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結月ゆかり
「それも、よくある誤解の一つですね。もちろん、個々の事情はいろいろあると思いますが……。

じゃあ、たとえば、不祥事を起こした会社の社長さんのことを考えてみましょうか。自殺した理由が、家族とかに累が及ぶのを避けようとした――だとか、自分が死んで保険金で少しでも埋め合わせをしようとした――だとか、そういう殊勝な理由で自殺したというなら、それは当然評価されるでしょう。それでも自殺そのものがあまりよくないことには変わりありませんけどね。

本当は、人生を生き続けて、そこで『勉強』を続けるべきだったんです。

ましてや、もし自分が周りから責められるのをこわがって、逃げようとして自殺したのなら、まったく褒めるところもない逃避ということになってしまいます。

『潔く死ぬ』のが良いという風潮もありますが、それこそ死ぬほど無責任な考え方です。そんな状況でも生きていくことが、その方の人生の計画だったはずです。

周りに責められるのが怖いとか、社長という地位を失うのに耐えられないとか……そんな理由で逃避すべきではありませんでした。

創造主が見守ってくれていることを信じて、自分の中に眠っているすべてを乗り越える力を少しでも発揮して、正面から立ち向かうべきだったんです。なのに自殺してしまったのであれば、のちのち、自分でそのすべての責任を負わなくてはなりません。

まして、その社長さんを責めて、自殺に追い込んだ人がいたとしたら、その人は社長さん本人よりもさらに重いカルマを負うことになるでしょうね。

それは死んだあとのあの世で……それから、別の人生へと生まれ変わった後に、ひとつ残らず、自分の手で背負い、清算し、解消しなくてはいけなくなるんです。どうですか。すごいめんどくさいでしょう?

ですから、マキさん、自殺なんていう損しかないこと、回り道でしかないことは、賢明な人はするべきじゃありませんよ。

どれほど今の人生が苦しく思えたとしても、それは必ず乗り越えられるものでしかないんです。永久に苦しいままなんてありえません。むしろ自殺した方が、よほど苦しみが増し、長引いて、永遠に思えることでしょう。

そんなことはやめて、自分の中に秘められた力を信じて、ぜったいに大丈夫という信念で、生きて下さいね」

 

 

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弦巻マキ
「おっけー、分かったよ! じゃあ私は、自殺しそうなみんなを、バンドで励ませるよう頑張るね!

ぎゅんぎゅんぎゅいーっ、グレートエレキファイヤー!」

 

あなたこそが創造者

あなたこそが創造者

 

 

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霧雨魔理沙
「あ〜〜〜なんかイライラするぜ……」

 

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「どうしたの魔理沙、不機嫌そうな顔して」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「それが聞いてくれよ、ひどいんだぜ。人里のガラの悪そうなチンピラどもに遭ったんだけど、私のことをキノコ女って言うんだ!」

 

 

 

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博麗霊夢
「森でキノコばかりいじってるからでしょう」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「海より広い心の魔理沙さまでも、あいつらはゆるせん! 今度あったらとっちめてやる!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「『ゆるさない』ねぇ……。さてさて、そんなゆるせない奴を作り出したのは、いったいどこのどいつなのかしら」

 

 

 

 

 

 

*霊夢は語りはじめた*

 

 

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博麗霊夢
「結論から言うわ。そのムカつく奴を作り出し、あんたの目の前に連れてきたのは、他でもない当のあんた自身なのよ。魔理沙

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「……は?」

 

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そいつらは、あんた自身が創造したもの。なぜかって? それはあんたが創造主だからよ……深い意味ではね。

私たちはすべて、この宇宙を産み出した創造主の分霊たる存在。誰もが、身の回りの全てを、毎秒毎秒創造している

あんたの身の回りに起きることで、あんたが創り出したのでない事は一つもない。それが答えよ……。

まだ分からないって顔をしているわね? いつか言ったでしょう。この宇宙は、無限の創造主が自分自身を知るための、無限の体験フィールドだと。

この宇宙に存在するもので、創造主でないものはない。なら何故、そこからあんたが除外されると思うの? あんただって、この宇宙の創造主の子ども……いえ、創造主自身なのよ」

 

 

 

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霧雨魔理沙
「と言われても、実感が湧かないぜ……」

 

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「無理もないことだわ。ふだんは、意識することがないでしょうから。……創造主としてのあんたは、あんたの潜在意識の奥深くに隠れてるもの。

通常、自分の意識ではっきり認識できることはないでしょう。『イヤな奴』を自分で創り出しておいて、あとから勝手に「ムカつく!」だなんて、無責任なことをしているのも、それが原因だわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「じゃあダメじゃねーか!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そうでもないわ。たとえ、どれほどイヤなことや辛いことが起きようと……それは、あんた自身が創り出した、という事なのよ?

 なら、あんたが深い所で許可しない限りは、何も起こらないという事。あんたの魂を傷つけるような事は、決して起こらないという事。あんたの糧にならない事は、何も起こらないという事。

『くだらない奴』に絡まれて腹を立てるという事は、あんたにはまだ、そこから学ぶべき何かが残ってるという事よ。

そうでないとしたら、そんな奴があんたの目の前に現れるわけがないわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「あんな連中から何を学べっていうんだぜ!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そのくらい自分で考えなさい。まぁ……いつも人の物を盗んでばかりいるあんたには、良い薬だったんじゃないの?」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「う!? あ、あははは……」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「目が笑ってないわよ、魔理沙……。ま、人間だから、腹を立ててしまうのも分かるけど……それでも、その腹の立つ原因は、あんた自身が創り出したのよ。

あんたの身の回りにある事、全てがあんたから生み出されんたんだから。身の回りに起こる事――いいえ、宇宙で起こることは、全てはあんた自身の責任なの。

別に、チンピラに絡まれるだけじゃないわ。道端でこけるのも、身の回りに気に入らない人がいたとしても、事故や災害で死んでしまうのも……ぜんぶ自分自身の責任だわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「ちょ、ちょっと待てだぜ! そんなの、ぜんぶ偶然じゃないか。

私の責任なもんか!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ううん。この世に『偶然』で起きることなんて一つもない。

すべて創造主の配剤あってのこと、それなりの意味があって起きるのよ」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「そ、そうなのか……? でも、事故やなんかを起こして、いったい何の意味があるんだぜ?」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「……それは要するに、どうして悪い事が起きるのか? という話かしら。それだけで何文字もかかりそうな話題だし、今日はよしておくわね」

 

 

 

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霧雨魔理沙
「逃げるなだぜ!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ひとまず、悪い事もあんたにとって糧になるんだと考えておけばいいわ。……それで分かったでしょう?

 あんたの周りに起きたことに対して、不満を漏らしたってしょうがないわ。素直に向き合うしかないの。そうじゃなければ、せっかく起こした意味がないでしょ?

 ……でも、その代わり、それはあんた自身が起こしたことなんだから、あんたが傷つけられることはない。無理な課題を課せられることもない。

だから、安心していいのよ。不安なんて、本当は必要ないものだわ。身の回りに起きることが自分にはどうしようもないと思うから、不安になるんでしょう?

でもそうじゃない。全てあんた自身が仕組んだのだから、それを乗り越える力も、かわす力も、絶対にあんたは持っている。それが、当然の道理じゃない?」

 

 

 

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霧雨魔理沙
「そうかなぁ……でも、あいつらのせいで私は傷ついたぜ!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「……図太いあんたが、その程度で傷つくとは思えないけど」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
霊夢にだけは言われたくないぜ! 大体、今回みたいのはともかく……たとえば事故に遭って死んじまったりしたら、思いっきり傷ついてることになるじゃないか」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「傷つくのは肉体だけ。人間の本質は肉体ではなく魂――霊なのよ。肉体は滅びることがあっても、魂は滅びない。

霊を傷つけることができるものなんて、この世にもあの世にも存在しないわ……もちろん、肉体を粗末にしていいと言っているわけじゃないけどね。

ともかく、どうして怒る必要があるの。もともと、あんた自身が起こしたことなのに。そんなことが起こったわけは……いろいろ考えられるけど、どうかしらね。

いつもあんたは人のものを盗んでばかりだから、たまには逆の立場も経験しておきなさい――と、いうことなのかしら」

 

 

 

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霧雨魔理沙
「うっ……! だから、それは言わない約束だぜ……」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ぷっ……。まぁ、『なんで私がこんな目に!』って思ってしまうことも、たまにはあるかもしれないわ。でも、イヤだとか怖いとか思うことが、実は一番、その人にとって薬になるということが多いのよ。

あんたにだって、そういう経験があるんじゃない? 当のその時はイヤでイヤで仕方なかったことでも、あとから振り返ってみたら、けっきょくそうなるのが、自分にとって一番よかったって分かった……みたいなこと。

深い所に隠れた、創造主としてのあんたは、全てが見えている。これまであんたが何を学んできたか、そしてこれから何を体験していくのか……その慧眼にまかせていれば、心配はいらないわ。何も心配はいらない。

思い出してみて。誰だって、苦しかった経験のひとつやふたつ、あるはずよ。そんな経験をしたからこそ得られたものが、あんたにはあったんだってこと……。これからも同じ。これからあんたの身に起こる困難も、あんたの力で乗り越えられるものしか起こらない。あんたは、何も傷つくことはない。

安心して、ほんの100年にも満たないこの世の一瞬を、楽しみに過ごしたらいいのよ」

苦難って何?

 苦難って何?

 

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霧雨魔理沙
「うぅっ……まったく参ったぜ。まさか魔法書を川に落っことすなんて! この魔理沙さまとしたことが……一生の不覚だぜ!」

 

 

 

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博麗霊夢
「どうしたの魔理沙? 何か顔が悪いけど」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「……それがさ、せっかく書いた魔法書をなくしちまったんだ。何日も苦労して書いたってのに……あ〜もう、なんであたしがこんなひどい目に遭うんだ!

世の中、神も仏もいないぜ!」

 

 

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博麗霊夢
「全く、あんたって奴は……。曲がりなりにも巫女の私に向かって、『神がいない』とはご挨拶ね。

困難なことは、神からの贈り物みたいなものなのよ。あんたはもう少し、『苦難』という物について知るべきだわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「はぁ? なんでそんなもん知る必要があるんだぜ。とにかく、私は今ショックなんだよー!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「この世に
苦難が存在する意味が分かれば、現世でどんな荒波に飲み込まれようと、落ち着いて自信を持っていられるはずよ。

あんたのために言ってやってるのに」

 

 

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霧雨魔理沙
「へぇ……。ま、そこまで言うなら聞くだけ聞いてみるぜ」

 

 

 

 

 

 

霊夢は語り始めた*

 

 

 

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博麗霊夢
「結論から言うわ。『苦難』というのは、人間の資質を磨くために、人生において必要不可欠なモノ。逆境の中でがんばるからこそ、魂がたくましく磨かれるものなのよ。

辛いときもあるでしょうけど、ふてくされたり運命を呪ったりしても意味ないわ。だって、自分で選んで生まれてきたはずの人生、自分が望んでいたはずの苦難だもの。

だから、苦難はありがたい薬だと思って、むしろ感謝しながら素直に取り組んだ方がいいわ。

ほら、良薬口に苦し、と言うでしょう?

確かに、辛いことは辛いに決まっているけど……でもね。

だからこそ、あんたの進歩は困難を経験したぶん、何倍にも促進されることになるのよ?

本来なら、何十年、何百年とかかるような進歩が、ほんの数か月、いえ、数日で達成されることだってあるわ。

それもこれも、すべて苦難のおかげ。

だから、勇気を出して、逃げずに立ち向かってみることね」

 

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霧雨魔理沙
「そんなマッチョなこと言われてもなぁ……辛いものは辛いぜ。一ヶ月もかけて書いてたのに、一瞬で水の泡だぜ!?

 また一からやりなおしなんて、気が遠くなるぜ……」

 

 

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博麗霊夢
「分かるわ。

別に、辛くないとは言わない……けど、まだ再起不能ってわけじゃないじゃない。

また書こうと思えば、いくらでも書けるでしょ?

忍耐力を試されてるとでも思って、もう一度がんばってみなさい。

そのうち上手くいくから」

 

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霧雨魔理沙
「おい霊夢〜! 無責任なこと言うなよ、どうしてそんな事が分かるんだよ」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「簡単よ。

現世で送る私たちの人生は、魂を磨くための学校みたいなものよ? 確かに苦しいこともたくさんでしょうけど……

だからといって、その人が絶対に解決できないような課題が出たりしないわ。

そこは、きちんと配慮されているのよ」

 

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霧雨魔理沙「えぇー、そうかな?」

 

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「ええ。うちの神社だって、賽銭は少ないけれど、節約すれば何とかやっていけないわけではないもの。私の陰徳のなせる業ね。

……それにほら、見てごらんなさい。

うちの神社の夜景もけっこう綺麗でしょ。

毎日規則正しく空を照らす月や太陽…

水をやればやがて芽を出す種……

この冷えた空気の分子ひと粒ひと粒……

大自然の全ては、私たちが受肉するずっと以前から、一片の誤りも手落ちもなく、完璧に運営されてるわ。

あんたは、月が出るのを止めてしまっただとか、そんなのを見たことある? 草木が突然生えるのを止めてしまったとか、空気がどこかへ行ってしまっただとか、そんなことを聞いたことがある?」

 

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霧雨魔理沙
「そりゃあ……ないぜ」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「でしょ?

それはつまり、宇宙全体に、創造主の配慮がいきわたっているという事。

だったら、あんたの人生だってそれと同じ事。

あんたの人生にだって、隅から隅まできちんと配慮が行き届いてる。

あんたが出くわす困難はぜんぶ、あんたのために宇宙がわざわざ用意してくれた、学校のテストだとでも思っておきなさい。

ほんとの学校だったら、まちがって難しすぎてそいつには絶対解けない問題を出しちゃうこともあるかもしれないけど……でも、宇宙は間違ったりしない。

宇宙の全てを支配する無限の力が、あんたの人生にだってちゃあんと働いてるわ。あんたの人生で起きることの中には、何一つ、あんたのためになるよう配慮されてないことなんてない。

あんたの手に負えないことは、絶対に課したりしない。

目の前のことに真摯に取り組んでいれば、必ず先へと導かれていくから。だから安心しなさい。

辛い事があっても、人生に倦むのは止めなさい。私たちは、自分の魂を磨き上げ、上へ上へと進んでいく、無限の旅をしているようなものなのよ?

 その中のほんの短い人生でしょう? しょせん、イヤだと言ったって百年も経たずに解放されるものなんだから。

だから、どんな荒波に揉まれまくろうと、心はドンと構えていればいいのよ」

 

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霧雨魔理沙
「そ、そうか……。うん、そうだといいな。
……まぁ、そう考えると、気分は楽になるよな」

 

 

 

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博麗霊夢
「でしょう?」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「うん。でもさ霊夢。思ったんだが、どれだけ頑張ったって、どうにもならないことだって人生にはいっぱいあるんじゃないか?

絶対乗り越えられるなんて……それほど甘くないだろ?」

 

 

 

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博麗霊夢
「たとえば?」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「ん〜、たとえば……人間界で最近、ブラック企業とか流行っているだろ? 物凄い働かされて過労死させられる奴!

 あんなの、頑張ったってどうしようもないじゃないか」

 

 

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博麗霊夢
「それなら、逃げたらいいじゃない」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「さっきは逃げるなって言ったじゃないか!」

 

 

 

 

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博麗霊夢

「そんな皮相な意味で言ったんじゃないわ。人生という宿題から逃げるなと言ったの。

そのナントカ企業とやらから逃げ出すことが、その人にとっては、人生の課題を果たすことになる――ということだってあるかもしれないじゃない」

 

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霧雨魔理沙
「なんだ、そういうことか……。

うーん、でもまだ、なんか納得できないぜ。だって、どれだけ努力したって、叶わないことだってあるじゃないか?

むしろ、叶わないことのほうが多いぜ……世の中、そんなに甘くないだろ? 努力が必ず報われるだなんて、そんなこと言えないはずだぜ?

ぜんぶがぜんぶ、徒労に終わることだってあるじゃん」

 

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博麗霊夢
「そんなことないわ。あんたの目が曇っているから、そう見えるだけのことよ」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「言ってくれるじゃねーか」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「怒った? 確かに、なんの成果もなく終わって、ぜんぶムダになったって思えることもあるかもしれないわ。けと、スッカリむだなんてことはないの。

たとえ失敗したとしても、次の人生に活かせる。一見無駄に見えることも、それなりの意味があって起こっているの。

だから、無駄なんてない。それにね魔理沙、人の才能なんてどこに眠っているか分からないものよ。さんざん寄り道して、ようやく自分のすべきことが見えてくることもある。

いえ、むしろそのほうが多いかもしれない。たとえば……あんたの場合、お店をやる才能はなかったけど、魔法の才能はあった……みたいな感じでね。

しょせん私たちは人間。どれだけ緻密に計算したって、先を見通すことなんて出来ない。早々に人生を見限って、かってにあきらめたり絶望したりなんて、もったいないと思うの。

導かれる方向にただ努力を重ねていけば、必ず何らかの道が開けるはずよ」

 

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霧雨魔理沙
「うっ、その話題を出されると辛いぜ……」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そんなに卑下しなくていいじゃない。失敗がなかったら、あんたは自分の才能に気づかないままだったかもしれないわ。

そのくらいの回り道くらい、それこそ人生にはつきものじゃない? それとも……それがぜんぶムダだったと、あんたは言いたいのかしら?

あんたが頑張っているの、私は嫌いじゃないけど。

せっかく見つけた盗みの才能、大事にしなさい」

 

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霧雨魔理沙
「そっちかよ!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「まあまとめると……人生と言っても色々あるのだから、その場その場で最善と思えることを、ごまかさずにこなしていけばいいのよ。

それ以上の無理は、人間に要求されてないわ」

 

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博麗霊夢
「ま、またゼロから、魔法書の執筆がんばって頂戴。きっと、あんたの忍耐力を磨くための試練か何かなのでしょうから。

せいぜい、ありがたくやらせていただくことね」

 

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霧雨魔理沙

「うぅっ、いちいちムカつくぜ……! でも、困難を『ありがたく思え』だって? さすがに、そこまでマゾヒストにゃなれないぜ」

 

 

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博麗霊夢
「まぁ……困難がイヤなこととしか思えないのも、無理はないかもしれないわね。人間の目に映る範囲は、しょせん限界があるもの。

でも、後から振り返ってみて見れば分かるものよ? あそこで困難を潜り抜けたからこそ、今の自分がある――そういう風にね。

そこまで行けば、きっと自分に降りかかった困難を、祝福さえできるはずよ。この困難で、いったい、自分の中のどんな資質が芽を出すんだろう、ってね」

 

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霧雨魔理沙
「芽を出すか……そうだといいけどな」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「『そうだといいな』なんてレベルじゃないわ。

この宇宙は、創造主の完璧な配慮で動いてる。どんな人にだって、その人にしかない役割というのが、必ずあるの。

 

それを果たすも果たさないも、その人の心掛けと行動次第よ。

それに、考えてもみなさい。もし困難なんてものが何もない人生だったとしたら……どうなると思う? 毎日宴会ばかりして、苦しいことが何にもない人生……

楽しいかもしれないけど、なんの進歩もないのよ?

最初は楽しくても、そのうち、かえって苦しくなってくると思うわ」

 

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霧雨魔理沙
「そりゃあ……確かにそうかもな」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「一時は楽しいでしょうけど、それだけのことだわ。

努力する必要もない。必死になる必要もない……楽しむだけ楽しんで、100年くらい無駄に過ごすなんて。

そんな生活じゃあ、あんたの中に眠ってる才能も、能力も、何も発揮されないし、鍛えられないという事にならないかしら」

 

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霧雨魔理沙
「そうだな……。さすがの私も、そこまで楽ばかりしたいとは思わねぇよ。やりたいことだってあるしな」

 

 

 

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博麗霊夢
「殊勝な心がけね。そんな人生、私もぞっとするわ。生まれてきた時と死ぬ時で、ちっとも変りやしない。そんな人生が、本当に楽しいと言えるのかしら。

むしろ、死ぬ時には後悔しかないんじゃないかしら」

 

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霧雨魔理沙
「だよなー、さすがにそんな人生はいやだぜ。もっと魔法を極めなきゃいけないからなー。

よし……この魔理沙様が、へこたれててもしょうがないぜ! 魔道書の一冊や二冊、いくらでも書いてやる!

こんなボロい神社で油売ってる暇はないんた! じゃあな霊夢、さらばだー!」

 

 *もう一度書き上げた魔法書を、魔理沙が川に落っことし、霊夢に大愚痴をこぼしに来たのは、ちょうど一ヶ月後のことだった*

スピリチュアル的リンク集

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博麗霊夢
「ここでは、私と結月ゆかりが学習に使った素材を紹介するわ。webサイトというとピンからキリまであるけど、これから挙げるのはどれも質の高いサイト様や書籍ばかり。

あ、どのサイト様・書籍も、このブログとは一切関係ないから注意しなさい」

 

 

 

・津留晃一 メッセージ集

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博麗霊夢
「霊的・宇宙的な観点に立って、たくさんの助言を行っているサイト様よ。

なんの知識がない人でも、読みやすい、やさしい文体だわ」

 

 

 

 

 

 

jisatsudame.com

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博麗霊夢
「自殺志願者への助言がたくさん書かれているわ。

いま精神的に辛い人は、いちど行ってみて」

 

 

 

 

 

 

 

www5e.biglobe.ne.jp

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博麗霊夢
「『シルバーバーチの霊訓』『霊の書』『霊訓』と言った、玉石混交の霊界交信の中でも、最高品質と言われている書籍が、なんとすべて無料で、全文掲載されているわ。

これだけお膳立てされてるのに読まないとしたら、あんたの魂の進歩は一世紀は遅れるんじゃないかしら」

 

 

 

 

www.llresearch.org

www.lawofone.info

・The Law Of One Study Guide(英語)

・The Law of One 勉強部屋

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博麗霊夢
「宇宙人チャネリング情報の中でももっとも信頼性が高く、精緻かつ膨大な情報が伝えられている『ラー文書』、その出版元のアメリカのNPO『L/L Research』のサイトよ。

残念ながら、ラー文書の日本語訳は一部しか出版されていないの。

原文の英語は長い上にちょっと難しい言い回しも多いから、
簡単な英語でまとめなおしてある上記『Study Guide』を読むか、要点を日本語訳してくれている『勉強部屋』のサイトを読むことを勧めるわ。

もちろん、英語に強いならぜひ原文を読んでみて。情報量に圧倒されるはずよ。その際は、106にも及ぶセッションをすべてカテゴリ分けしてくれている、上記の『lawofone.info』のサイトを利用するといいわ。とても便利だから。

あと、L/L Research のサイトには、ラー以外の地球外存在との交信記録も莫大な量が提供されているから、余裕があるなら見てみなさい」

 

 

 

 

 

・Sphere-Being Alliance(日本語あり)

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博麗霊夢
「いわゆる『陰謀論』のサイトね。

情報の真偽は私には確かめようがないけど、それ以外で言ってることはまともだと思うわ」

 

 

 

 

 

 

・自由訳―老子新井満 朝日文庫 2007)

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博麗霊夢
「霊的法則、宇宙的法則を悟って、他の人たちに伝えようとしていた方は、ずぅっと大昔からもういたみたいね。

たぶん、あんたの地元の図書館とかにおいてあるんじゃないかしら? 訳者は、かなり有名な人みたいだし。


あ、通販サイトとかへのリンクは貼らないから、自分で検索してね」