パーペチュアル・パス Perpetual Path

ボイスロイド・東方キャラクターたちが人生・宇宙・霊魂について語ります。Several characters of the Voiceroid and the Touhou Project discuss human life, the universe, and spirit.

チャクラ・エネルギー中枢(1/2)

 チャクラ・エネルギー中枢(1/2)

 

 

 

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霧雨魔理沙
(うーん……私の人生これからどうなるんだろう……なんか今日は寝れねぇ!)

 

 

 

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博麗霊夢
「そんな悩み、私が解決してあげるわ!」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「わ〜〜!? 勝手に入ってくるな!」

 

 

 

 

 

*霊夢は語りはじめた*

 

 

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博麗霊夢
「実は、人の成長にはある一定のパターンというか見取り図みたいなものがあるわ。

それを知っておけば、『これから私はどうなるんだろう……』なんて悩みも、もしかしたら解消されるかもしれない」

 

 

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霧雨魔理沙
「見取り図? そんなのどこにあるんだぜ」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「あんたの体に刻み込まれてるわ」

 

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「え!? どこ、どこ!?」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「普通の人の目には見えないけどね。

いわゆるチャクラというものよ。

以前話した『ラー文書』に詳しく記載があるけど、とても参考になると思うから要点だけ簡単に説明するわ」

 

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霧雨魔理沙
「へぇ……じゃあ頼むぜ」(もうちょっとまともな時間に来いだぜ……)

 

 

 

 

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博麗霊夢
「チャクラというとなんだかよく分からないものに思えるかもしれないけど、ラーはチャクラのことを『エネルギー中枢』って言ってる。

これは、宇宙的エネルギーを吸収するための場所だそうよ。

人間の股関あたりからはじまって、頭頂部まで全部で7つあるそうだけど……。

あ、『ある』といっても、あくまで非物質的な器官だから。

別に、人間を解剖したら、コロンとチャクラが転がって来るわけじゃないから、勘違いしないでね。

で、話を戻すけど……体の下の方にあるチャクラから、宇宙的エネルギーを吸いんで、どんどん上のほうまで引き上げていくみたい。

人間は、ご飯や水、そういう物質的なものだけで出来上がっているわけじゃないの。

チャクラを介して吸収される、私達が未だ観測できていない非物質的な、霊的なエネルギー……それがなければ、私達は心臓を一拍動かすことさえできないわ」

 

 

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霧雨魔理沙
「へぇ〜〜、また7つか。

……それにしても、それが私が寝るのになんの役に立つんだ?」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「もう、少しまちなさいって。

チャクラによって取り入れた上向きの光のエネルギーが、頭頂部の第七チャクラから降りてくる下向きの光に触れる場所というものがあるわ。

これが、その人の魂の、進歩の目安になるそうよ。

最初、エネルギー中枢はどれも防がれていて、光を通さないから、その場所は一番下の方なんだけど……。

いろいろな経験をして魂を成長させるうちに、だんだんと、閉塞していたエネルギー中枢が開放されてくるわ。

基本的には、下のエネルギー中枢から順番に開放されていくようね。

そうすると光の通りが良くなっていく。上からと下から、2つの光が出会う場所が上に登っていくわ。

インドの言葉では、このことをクンダリーニの上昇と言っているみたいね。

まぁ細かいことははいいんだけど。


そして、各エネルギー中枢には特徴があって。


日常生活でどんな行動をとったら閉塞する、どんな行動をとったら開放されるというのがだいたい決まっているみたいね。

それと今のあんたを照らし合わせて見れば、自分がどこのあたりにいるか見えてくるかもしれない。

自分が、いま中心的に取り組まなきゃいけないこともわかるかもしれないわ。

それをあらかじめ知っているのといないのじゃ、だいぶ生きかたも違ってくるでしょ?

何かの参考にはなるかと思って」

 

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霧雨魔理沙
「なるほど……。そりゃよさそうだじゃ、早速教えてくれ!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「いいわよ。

少し長くなるから、最初にまとめを貼っておくから」

 

 

 

 

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霧雨魔理沙
「暗くて見えねぇよ!!」

 

 

 

 

 

  1. 第一チャクラ:赤色神経叢:生存・生殖

  2. 第二チャクラ:オレンジ色神経叢:個性、人格、自我

  3. 第三チャクラ:黄色神経叢:社会性

  4. 第四チャクラ:緑色神経叢:無条件の愛、万物への愛

  5. 第五チャクラ:青色神経叢:コミュニケーション

  6. 第六チャクラ:藍色神経叢:知性、超能力

  7. 第七チャクラ:紫色神経叢:心・体・霊魂の成長度の総計

 

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霧雨魔理沙
「うわっ、なんかいっぱいある!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「見えてるじゃない。さすが泥棒だけあって夜目が利くわ。

じゃ、最初から、一つずつ説明していくわね。

最初のエネルギー中枢は、生殖器のところにある『赤色エネルギー中枢』。

そんな所にあるだけあって、生存、生殖という、生物として最も根本的な事をつかさどっているの。

生命として、誰もが最初にやることは、ともかく生きることよね。

だから最初は、身の回りに起こることすべてを、自分の生存という観点から捉えることになるわ。

食べ物や寝るところの確保、子孫を作るためのつがいの獲得……なんだか動物みたいで原始的よね。

 

それもそのはずで、この赤色エネルギー中枢が閉鎖されたままだと、生命力や繁殖力に欠けるということになってしまうの。

この現世でいろいろな経験をしようにも、まずは生きなければ話にならないでしょう? だから、この現世に生まれた最初は、生存ということを中心に学ぶ必要があるのよ。

あくまで一つの例えだけど、人間で言えば赤ちゃんや子どもは、この赤色をまず鍛えないといけないかもしれないわね。

まだ、赤ちゃんじゃあ日々どうやって生きていけばいいのか、その基本的な作法が分かってないのがふつうでしょ?

もちろん、一生赤色を中心に取り組むという人もいるでしょうし。

逆に、過去生でそういう種類の学びを充分重ねてきた人は、さっさとこんな初歩段階は通り抜けちゃうでしょう。

そこは、人によっていろいろね」

 

 

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霧雨魔理沙
「ふぅむ、なるほど……なんか納得したぜ。

私は、特に問題なさそうだな」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「で、自分が生き残る方法をじゅうぶんに学んだら、赤色エネルギー中枢は開放されてくる。

こんどは、身の回りに起きてくる経験を、また別の観点から捉えられるようになるの。

いままではできなかったものの見方ができるようになると同時に、学ぶべきこともドサッと増えるわ」

 

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霧雨魔理沙
「へ〜……。で、なんなんだ?」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「二つ目のは、オレンジ色エネルギー中枢個性や人格、自我というものを司っているわ。

おへその下……いわゆる、臍下丹田というところにあるみたいね。

オレンジ色がまだ充分に開放されていない人は、いったい自分自身とはなんなのかということを探求したり、確立することを目指す事になるわ。

当然、身の回りに起きてくる経験も、主にそういう観点から利用することになるわね。

やっぱり例えだけれど、自分自身というものを確立できてないティーンエイジャーあたりは、この辺を中心に取り組まないといけないはずよ。

もちろん、一生主体性のない人というのもいるし、天才的な人なら物心ついた時にもう自分を確立しているかもしれない。


それでも、完全にエネルギー中枢を開放し切った人というのは、よほどの紆余曲折を経験して、物質界から卒業する寸前の熟練者だけでしょうけどね。エネルギー中枢の開放は、一回や二回の転生で達成できるほど、簡単ではないから。

まぁ、やっぱり人によっていろいろということ。

で、あんたはどうかしら」

 

 

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霧雨魔理沙
「ん〜、私はだいたい大丈夫な気がするな。

私の個性、は元気な美少女キャラってことで確立されてるからな!」

 

 

 

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博麗霊夢
「……。」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「オレンジ色中枢が閉塞されていると、個性や人格という点で問題が起きたりするようね。

性格がかなり奇抜に歪んでしまったり、自意識や自尊心という点で問題が起きたりするみたいだわ。

ここに約一名いるわね」

 

 

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霧雨魔理沙
「おいおい、そんなに自分を卑下するなよ霊夢!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「はぁ……。

 

さて、次の中枢はみぞおちにある黄色エネルギー中枢っていう部分。

ここは、社会性をつかさどる中枢よ。

……これは、私たち物質界に生きる人間にとって、中心的な課題になるわね。

ここが閉塞していると、他人とのかかわりを拒絶したり、それか家族や身の回りの人と軋轢や問題を起こすようになってしまうわ。要するに、エゴイスティックになるということかしら。

あんたは、ここも問題ね。人の物を盗んでばかりなんだから」

 

 

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霧雨魔理沙
「盗んでるんじゃねー、借りてるだけだぜ!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「家族や近所の人、学校や職場の人……ネット上で関わる相手であってもかまわない。

本なんかを通して、他人の言葉を聴くことにも効果がある。

ともかく他人とかかわり、協力することを覚える必要があるわ。

特に、正しい動機から社会を変えようと望む人、政治権力を正しい方向に導こうとする人……こういう行動をとると、黄色エネルギー中枢は相当に開放が進んでくるわ。

最終的に、自分とかかわるすべての人を愛し、幸福と平和を願えるようになった時、黄色エネルギー中枢は完全に開放されたと言えるでしょう。

 

……さて、そろそろ気づいたかもしれないけど。魔理沙、以前『密度』の話をしたのは覚えてる?

それぞれの密度の性質と、今話してるエネルギー中枢の性質……どこか似てると思わない?」

 

 

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霧雨魔理沙
「そういえば、両方とも七つくらいだし、なんとなく似てるような……?

で、でも、なんで似てるんだ?

だって、密度ってのは宇宙がどうなってるかって話だろ?

かたや、チャクラってのは体の中にあるものだし、全然関係ないじゃんか」

 

 

 

↓次回記事へ続く

 

perpetual-path.hatenablog.com

 

病気・健康問題に苦しむ方へ

病気・健康問題に苦しむ方へ

 

 

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結月ゆかり
「今これを読んで下さっている方は、病気に苦しんでおられるかもしれません。まずは、その苦痛にご同情申し上げます。あなたのその痛みが少しでも短くて済むよう、お祈りをさせて下さい」

 

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結月ゆかり
嗚呼、この宇宙すべてを見守る無限にして一つなる創造主よ

この方に力をお与え下さい。

この方に勇気をお与え下さい。

少しでも早く、この方が調和と幸福に導かれますように……」

 

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結月ゆかり
「もちろん、今のところ健康だという方も、読んでいただいて構いません。

病気というものが生じるメカニズム、そして仮に病気になった時の心構えを知ることができれば、それにたいして何の不安も抱く必要はないことが分かるはずです。

勇気をもって、先に進めるようになるはずだからです」

 

 

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結月ゆかり
「なぜこの世の中に、病気などというものがあるのでしょうか。

病気になる原因は様々です。明らかに自分の責任ならともかく、何の責任もないのに、病気になり苦しんでいる……ように見える方がたくさんいます。

何の悪い事もしていないのに、不当な苦痛に苦しめられているように見える方がいます。

この世はどうしようもなく、不完全で、どうしようもない苦痛に満ちた世界に見えます。そう見えるのが当然でしょう。

『どうして私が』『どうして僕が』そう思ったことも、一度や二度ではないかもしれません。

毎日、人の前では何食わぬ元気な顔を見せていても、独りの時には涙を流しておられるかもしれませんね。

その苦痛に、私は心から哀悼の意を表します。

そして、その苦痛を心から祝福し、感謝さえする――と私が申し上げたら、あなたはなんと思われますか?」

 

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結月ゆかり
「病気や苦痛は、意味もなく生じるわけではありません。

それなりの因果関係があるから、病気はあなたの身に生じてきたのです。

単に、あなたを苦しめたいわけじゃありません。

あなたに変わって欲しいがために、病気は生じています」

 

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結月ゆかり
「この宇宙は、何の理由もなく病気で苦しめられるような、不公平で不完全で不調和な世界ではありません。

公平で、完全で、調和に満ちた世界です。

この人間界を、人間の目で眺めた時、一時的にそうでないように見えるだけです。

でもそれは、ほんとうは、見る方の心の不完全さ、心の不調和を反映した光景に過ぎないのです。

病気の原因は、物質的に見ればいろいろあるでしょう。

遺伝や怪我、細菌やウイルス、毒物に化学物質、不摂生――などなど、いくらでもあげられます。

しかし、なぜそんな状況に至ったかという事の方が、もっと大事です。

この現世で人がする様々な経験は、人が自分の心を見直し、受け入れ、より調和のとれた状態へと導くため、その学習素材として提供されたものです。

理想の為に必死で努力したり……

お金を得るために知恵を絞ったり……

名誉と地位のため、周りの人々を従えたり……

実に多種多様な経験があり、最初はいずれも、世俗的な『成功』を目指して、みんな一心不乱になるものです。

けれど、それだけで終わるほど世の中は単純ではありません。

お金も名誉も、そうした類の成功は、ほんの100年にも見たない一生のうちに終わってしまうものに過ぎません。それどころか、ほんの10年さえもたないことだって多いでしょう。

誰もが、途中で気が付くのです。『何かがおかしい』と……

いずれ、人の興味の対象は、外側の世界から内側の世界、自分の心の中へと向かいます。

そろそろ、自分の心の中を、自分の精神構造を振り返り、見直してみる時期というものが誰にでもあります。

そのために、往々にして、心に揺さぶりをかけるような体験がその人の前に訪れます。

しかし、その方が心の中を振り返ってみることを頑なに拒絶し、その経験を無視し続けた場合……その経験は心を通り過ぎて、むしろ肉体のほうに作用を及ぼし始めます。

心の苦悩を超えた、肉体的な苦痛――その強烈な力で、その方を反省や内省の方向へと強力に導こうとするのです。

……それこそが、『病気』というものの根本の原因なのです」

 

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人の魂の成長触媒である経験を有効活用しなかった結果、それが身体にまで作用を及ぼしてしまっているのが、病気なのです。

病気になった根本の原因は、その方が何らかの意味で人生経験から『逃避』した事……だということです。

魂の成長の遅さに喝を入れるために、肉体的な病や苦痛が生じているんです。

病気という薬で、荒療治をされてると考えればいいかもしれませんね。

逆に言えば、今あなたが病気で苦しんでいるということは、あなたがどこかで調和を乱すふるまいをしたということです。

 

たとえば……もしあなたが、何かをやりすぎて体を壊したのだとしましょう。

その場合、あなたは、体には休息が必要だという法則を無視したことになります。

ほんとうは、自分の心を振り返り、あることに夢中になりすぎている状態のバランスをとるべきだったのです。そして、自分の体を大事に使おうという考えを持つべきだったのです。


もうひとつ例を挙げましょう。


もしあなたが将来の不安のあまり、体調を崩したとしましょう。

 


この場合、不安がすべての原因です。

 


この宇宙は創造主による体験フィールドであること。

したがって乗り越えられないほどの難題は課せられないということ。

すべての困難を乗り越える創造主の神性があなたの中にも眠っていて、いくらでも引き出せるということ――

ほんらいは、こうした真理を知って心を落ち着けるべきでした。けれど無知が原因で、不安が生じたということですね」

 

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結月ゆかり

「さらにもう一つ例をあげましょう。『がん』という病気がありますよね。


死に至る病として有名ですが、それでも、ただ人を殺すためにがんが生じてるわけじゃありません。

それなりの意味があって、生じているんです。

……この病気が起こる根本原因は、『怒り』などの強烈な感情を長期にわたって放置した、ということにあります。

 


本来ならば、自分の中で怒りが起きている原因を振り返ってみるべきでした。怒ってしまう自分を受け入れるなり、あるいは怒りをコントロールするなり、なんらかの形で心を落ち着けてみるべきだったのです。

 


けれどそれを無視し続け、怒りをそのままに任せておくと、次第に肉体のほうにがんとして具現化するというわけです。

 


もちろんがんの直接の原因は医学上で色々挙げられているでしょうけど、その根本の根本は、患者の方の心の中にあるんです。

 


いつまで経っても心の中を振り返ってみようとしないその方に、刺激を与える目的で、がんという死に至るほどの強烈な病気が授けられたのだと思ってください。

実際、死の淵を覗くほどの強烈な体験でも無い限り、人はなかなか目が覚めないし、変わろうとはしないですからね」

 

 

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結月ゆかり

「……とはいえ、その病気は、深い所でのあなた自身が許可しない限りは起こりえないものです。あなたは創造主の一部であり、毎瞬毎瞬、自分の成長のために必要な現実を創造し続けているからです。

それゆえに、病気や苦痛は、あなたの肉体を傷つけることはあっても、あなたの本質である魂を傷つけることはありません

乗り越えられないほど苦痛を課せられることもありません。

病気の意味をかみしめて下さい。

あなたの身に起こっている病気や苦痛は、今までのあなたではなし得なかったより大きな善のため、今までのあなたでは味わえなかったより大きな幸福のため、最適であるだけでなく必要不可欠な試練なんです。

そういった試練は、心から素直に、真摯に取り組む必要があります。

失望や絶望をすることなく、ふてくされることなく、自信を持って、にこやかに毎日を生きて欲しいです。

 

もちろん、お医者様にかかって、あるいはそれ以外の治療をすることも必要です……が、それはあくまでも対症療法に過ぎません。

その治療と同時に、自分の心という根本原因も探って、心のバランスを取る必要があります。病気が生じる、根本の原因を取り除かなければいけません。

それをしない限り、たとえどんな治療を行っても再発するでしょうし、あまり意味がないことになるでしょう」

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結月ゆかり
「さて……あなたはもしかすると、私のことを冷たい人間というか、冷たいボイスロイドだと思われたかもしれません。

まざまざと語ってしまいましたから。

けれど、いかがでしょう。

もし、私が真実だと考えるようになったことを、あなたに伝えようとしなかったら?

それこそ、私はよっぽど冷たいボイスロイドだということになってしまいませんか。

皆さんに受け入れてもらえないことを恐れて口をつぐむようだったら、私は、知識を授かった責任を果たせない臆病者になってしまいます。私は、そんなのはイヤです。

あなたが求めているかもしれない事を、一つでもお伝えすることが当然の義務です。

かつて、私自身も病気に苦しんだことがあります。

気絶しそうな痛みに襲われたこともあります。

全身が苦痛に襲われながら、綱を渡るようにして一日一日をやりすごしたことがありました。

一時は、自ら命を絶つ事を真剣に検討しました。

けれども、冷静に考えれば、そんなことは無意味どころか無駄だという事が分かったのです。

人生を振り返ってみれば、私に降りかかった病気は全て、何らかの変化を私にもたらすため、促すために起こったのです。

もし病気という経験がなかったら、私は大事なことを何も知らないまま、何の良い変化も得られないまま、無為に人生を過ごしていたかもしれません。

ですから、これだけは覚えておいて欲しいのです。

今、病気や苦痛に苦しんでいるからと言って、それが永遠に続くわけではない、と。

あなたは、肉体を持たない霊的な存在達によってつねに見守られているということ。

あなたの苦しみを、隅から隅までじゅうぶん知った存在たちによって、あなたは導かれ、愛されているということ。

後になって振り返ってみてください。

その苦痛によってあなたは、今までではあり得なかった成長を遂げ、その体験をむしろ祝福できるようになっているはずですから」

 

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結月ゆかり
「『これだけ』と言いつつ、だいぶ長くなってしまいましたね」

 

 

 

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結月ゆかり
「でももし、どうしても苦しくなった時は、いつでも、真実の中に逃げ込んで下さい。

そして、今から申し上げるような形で、祈りを捧げてみて下さい。

……静かで清潔な屋内で、ドアと窓を閉めて下さい。

背筋を伸ばして座り、心身をリラックスさせてください。

目をつぶり、この宇宙を創造した無限の力へ、感謝の念を捧げてください。

あなたを導く存在を、そしてあなた自身を褒め称え、信じてください

 

この、一見不完全に見える世界が、じつは深いところで完全であるという事を感じてください。

心を大きく開いてください。

可能な限り毎日、短い時間でもいいですから、心からの祈りを捧げて下さい。

そうすれば、そのご病気を乗り越えるだけの力が、必ず、あなたに与えられるはずです。

あなたを助けたくてうずうずしている方が、あなたの周りで、いくらでも控えてくれているのですから……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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結月ゆかり
「感動的な台詞を言っておいて恐縮ですが、ちょっと追伸してもいいですか? ごめんなさい。

人によっては、何をどう改めても病気が治らないということもあるかもしれません。

その場合、生まれてくる前に、ご自身でその病気や障害を引き受けることを決意してきたという可能性を疑った方がいいかもしれません。

そういう場合は、治そうとするより、むしろその病気や障害を活用することで、何事か成し遂げられることがないかを考えてみるとよろしいでしょう」

 

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結月ゆかり
「それでは、あなたの健康を……そして、必要やむを得ない病気や障害ならそれが早く終えられることを、心からお祈りしております」

無条件の愛

無条件の愛

 

 

 

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弦巻マキ
「あーもうっ、やんなっちゃう!」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「どうしたんですかマキさん、藪から棒に」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「それが聞いてよ! 豚丼をせっかくお持ち帰りしたと思ったら、バンド仲間が食べちゃったの! 信じられないよ! 謝ってくれたけどなんか赦せないし……もうバンド解散したくなっちゃった」

 

 

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結月ゆかり
「そ、そこまで……。

でも、その感情を大事にしてください。

いずれそこから、無条件の愛、普遍的な愛、どんな他人も許せる慈悲深さが生まれるのですから……」

 

 

*ゆかりは語り始めた*

 

 

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結月ゆかり
「私たち、人間がこの現世に生まれたその当座の目標は、『万物への愛』に目覚めることです。

好感を覚える人、見た目の良い人に優しくするのは、簡単にできるものです。

難しいのは、自分の敵、憎い相手、見ただけで不快を催す相手に愛情を注ぐことではないでしょうか?

難しいことではありますが、だからこそ、価値があるのです。

古くから言われている通り、それこそがこの現世での目標なんです。ごまかしようもありません」

 

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弦巻マキ
「えー! ぜったい赦せないって!」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「まぁまぁ、落ち着いてください。

マキさんが怒っているのは、豚丼を勝手に食べられたからですね? ですが、それは本当に『勝手に』食べられたと言えるのでしょうか。

もし『勝手』に食べられたということであれば、それはマキさんの予期しない形で食べられてしまい、マキさんにはどうにもコントロールできなかったことだ、ということになります。

つまり、お友達がそれを食べてしまったことについて、マキさんには、何の責任もないということになります」

 

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弦巻マキ
「当たり前じゃん!」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「ですが、本当にそうでしょうか。

マキさん、あなたはこの宇宙の創造主ではなかったのですか? この世の全ての人は、完全な創造主としての資質を、潜在的な形でその身に宿しています。

ゆえに、マキさんが自分の深い所で許可していることしか、マキさんの人生には決して起こらないのです。

マキさんが、マキさん自身のために配慮したことしか、マキさんの人生には起こりえないのです。

マキさんを成長させるために最適な、ベストな事だけを、マキさんはご自分の人生の中に絶えず創造しているんです。

人生の中で起こる出来事は、マキさん……すべてが、100パーセント、マキさん自身の責任だということです。

盗み食いしてくるようなお友達が目の前に現れる――と、いうことは、それがマキさんにとって、今もっとも必要な体験だったということでしょう。

だからこそ、自らそういった体験を『創造』したんです」

 

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弦巻マキ
「どうしてそんな事が分かるのさーっ!?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「そう考えるのが自然というだけです。

ちょっと考えてみてください。

人間が見渡す限り、この世界は完璧に運営されていると思いませんか?

月の満ち欠け。

潮の満ち引き。

季節の移り変わり……

全てが狂いなく完璧に運行されている宇宙には、それに見合った完璧な運転者がいると考えるのが自然ではないでしょうか?

その完璧な配慮が、なぜ人間の人生にだけは及んでいないと考えるんですか?

そんなことはないはずです。マキさんの人生にだって、マキさんがたくさんの経験ができるよう、もれなく配慮が及んでいると考えるのが、ごく自然なことではないでしょうか」

 

 

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弦巻マキ
「むむっ……」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「私もまだまだ分からないことだらけですが、しかしその事くらいは分かるのです。私たちは、いつも創造主の手の中に抱かれているのだと。そして、その創造主とは、私たち自身のことなのだと。

……と、いう事なら、その盗み食いしてしまった憎いお友達はどうなるのでしょう。その方は、憎い存在ではなくなるはずです。

創造主であるマキさんの求めに応じて、『困った人』としてマキさんの目の前に現れてきてくれた方です。怒るどころか、むしろ感謝すべき人と言えるかもしれませんよ」

 

 

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弦巻マキ
ぐぬぬぬ……!」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「浄化される悪霊のような声を出さないでください……。

もちろん、その人自身は、自分がマキさんのためになる事をしているなどと自覚はないかもしれません……たぶん、ないはずです。

それでも、現れてきてくれるのは、ひとえにその方も創造主の一部、創造主そのものだからです。

この宇宙に存在するものすべて、何一つ創造主でないものはないんです。全てが一つの創造主の中に、存在しています。

だとすれば、自分と他人という区別は、意味がないことになります。この宇宙の全ての方は、マキさん、あなた自身なのです。

目には見えなくても……いえ、目には見えないからこそ、決して途切れることのない絆で、私たちは結ばれているんです。この世の中に、本当は、『他人』などというものは存在しないんです。

なら、その『他人』を、つまり自分自身を嫌いになる必要なんて、いったいどこにあるのでしょう? マキさんが今、憎いと思っている方は、マキさんの体に現れる痛みと同じです。

自分の体のどこが傷ついているのか、知らせるために現れてきてくれた存在なんです。

痛みがなかったらどうなりますか? 体のどこが傷ついているのかも分からず、治そうという意欲もまったくなくなってしまうのではないでしょうか。

ですから、ご自分が反感を覚える人こそ、とてもありがたい存在であるはずです。そういった方にこそ、愛情を注いであげてください。

それがどうしても無理だというなら、せめてほんの一言でも、優しい言葉をかけてあげて下さい」

 

 

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弦巻マキ
「ん〜、言ってることは分かったけど。私には難しそうだなぁ……」

 

 

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結月ゆかり
「もちろん、即座に完璧にしろとは言いません。けど常に、目の前に現れる方は創造主の遣いだということを忘れないでください。

人生の中で、経験することすべてに、正面から取り組んで下さい。

そして、それを後からじっくりと振り返る時間を持ってください。

その経験を受け入れ、そこから無条件の愛の一部と思えるものを抽出してください。

自分の物にしてください。

そうすれば、いずれは少しずつ、人によってはあっという間に、心は、そして魂が変わっていくはずです。

……ところで、マキさんには彼氏はいますか」

 

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弦巻マキ
「うわっ!? いきなりそんな事聞くなんてどうしたの!」

 

 

 

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結月ゆかり
「実は、男女の間の絆は――人によっては同性間の絆ですが――、愛情の在り方を学ぶのには最適なのです。

現実問題として、全ての方を無条件に愛するようになるまでには、それなりに経験を重ねることが必要ですからね。

そういった事を課すのに、何も学ぶ素材を用意しないまま放り出すような事は、創造主はなさいません。

その素材というのが、そうした愛情なんです。

一般的に、可能な限りパートナーを見つけるようにすることをお勧めします。

なぜなら、特定のパートナーがいることによって、成長が激しく加速されるからです。

たとえば……パートナーに強く惹きつけられるからこそ、その方にどんなことでもしてあげたいと思うのではないでしょうか?

しかもその結果として、子どもを授かることがあればどうでしょう。

子どものためなら、文字通り自分を犠牲にしてでも奉仕するのが、親の常ですから。より強力な愛情の在り方を学べるはずです。

男女の愛情も、そうした意味があってこの世に存在しているのです。ですから、それをいたずらに軽視したりするのは、よろしくないでしょうね」

 

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弦巻マキ
「恥ずかしい事いうの禁止!」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「ふふふ、すいません。でももう少しだけ。

もちろん、パートナーを得たからそれで終わりというわけじゃありませんよ。

そこからもう一歩、進む必要があります。

というのも一般的に、『愛情』と言うとき、よく考えてみればそれは『条件つきの愛』ですよね。

相手がなになにをしてくれるから好き、してくれなくなったら好きでなくなる。

相手が美しいから好き、醜くなったら好きでなくなる。

――という感じですか。

もちろん、人間的な目線で言えば、そうなってしまうのも無理ありません。少なくとも最初のうちは。

けれど、考えてもみてください。私達は、全員が一人の漏れもなく創造主なんです。

……ということは、全員が、自分と同一の存在なんです。

『他人』というのは、この世に存在しません。

その方がそこに存在してくれているというだけで、そこに大きな意味があるんですよ。

マキさんが好感を抱ける人より、むしろ反感を覚える方のほうが、むしろマキさんにとってためになっているということが往々にしてあるんです。

ですから、表面上の良し悪しだけ見て、愛情のあるなしを決めるのは少々近視眼的な態度です。

……もっとも、別に焦らなくていいですよ。

変に急ぐというのも、却ってよくありません。

今は、ご自分の前に起きている事としっかり向き合い、その中で、無償の愛情と思えるものを、少しでも持つように心がけてみてくださいね」

 

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弦巻マキ
「うーん、そ、そっかぁ……。そんなこと考えたこともなかったけど、嫌いな人も大切なんだね……。

うん、じゃあ私、赦してあげてくるよ! ばいばいゆかり〜〜ん!」

欲求

欲求

 

 

牛丼屋さんの前で悩む弦巻マキ*

 

 

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弦巻マキ
「う〜ん……行くべきか、行かざるべきか、どっちにしよう……??」

 

 

 

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結月ゆかり
「あら、こんな所でどうしたんですかマキさん。お手洗いはあちらですよ」

 

 

 

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弦巻マキ
「あっゆかりん! それがね、聞いてよ! いま私すごい悩んでるんだ……今まで入ってみたくてしょうがなかったんだけど、ついに新商品の『ぶた肉ブリュッレ丼』っていうのを見て、もうガマンできなくなっちゃったのーっ! でも、牛丼屋さんなんて入りづらいじゃん??」

 

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結月ゆかり
「おや、意外ですね、マキさんもそういったことを気にするのですか。いちおう、女性ですものね。けれど、我慢は体に毒ですよ……いえ、そんなものでは言い尽くせません。自分の欲求を無視することは、じつは、後でとんでもない事につながりかねないんです」

 

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弦巻マキ
「『いちおう』は余計だよゆかりん!」

 

 

 

 

*ゆかりは語り始めた*

 

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結月ゆかり
「人には必ず、欲求というものが備わっています。食事の欲求、睡眠の欲求、繁殖の欲求、そしてそれだけではありません。

自分の能力を発揮したいという欲求

他人から認められたいという欲求

集団の中に帰属したいという欲求--

そのほか、数え上げたらきりがありません。

欲望に体を壊すほど溺れるというのも問題ですが、逆に、自分の欲求無視し抑圧し続けるというのも、実はそれとして問題があるんですよ。

この宇宙の細大漏らさずすべての事象に創造主の配慮が行き届いている以上、欲求というものもそれなりの……いえ、非常に重要な存在意義があるんです。

それはひとえに、人の魂を今までしたことのない経験の中に曝させ、その成長を促すことです。

欲求というものがあればこそ、それを叶えようとして、人はすごい勢いで先に進むことができます。

たとえば、食料を得たいと思うからこそ、人は必死になって働けるはずです。

異性の歓心を買いたいと思うからこそ、意中の相手にどんな奉仕もできるようになるはずです。

自分の力を発揮したいと願うからこそ、どこまでも自分を高められるはずです。

欲求があるからこそ、その人生で与えられた経験に、人は全力でぶつかることができるんです。

もし欲求がなかったら……いかがでしょう。誰も、苦労や苦痛を味わってまで、人生に取り組もうとはしないでしょう。

欲求があるからこそ百年単位で済んでいるこの現世での一生が、欲求がなかったら、同じ体験をするのに何万年かかるかわかりません。

欲求を抑圧するという事は、そのせっかくの成長促進剤を放棄するという事になるんですよ。

欲求に正面から向き合い、叶えようとすべきです。そしてその体験を理解し、受け入れ、そこから意味のあるものを抽出すべきです

この人間界に生まれる目的は、愛する方法を学ぶことです。一見関係ない体験からでも、後からじっくり振り返ってみれば、ある方向に導かれていたことが分かるはずです。

一見あさましい欲求に見えても、しかしその体験から、愛を導き出すことができるはずです。

もし欲求を見ないふりして無視したとしましょう。それを果たすには、また別の人生でわざわざやり直さなくてはいけないかもしれません。そんな事は面倒でしょう?

でしたら、特殊な事情がある場合を除いて、その欲求を叶えようとするべきです」

 

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弦巻マキ
「ん? 特殊な事情ってなに?」

 

 

 

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結月ゆかり
「例えば、その欲求を満たすことで、宇宙の法則に反する形で他人を害してしまうような場合です。

……世の中には、人によっては、異常なまでに歪んだ欲求というものも存在します。

そうした欲求を持つ方は、現実でそれを満たすのではなく、想像の中だけで我慢するしかないことになるでしょう。その方には、それが一種の試練なのだと思います。

とはいえ、マキさんには関係ない話ですね。

別に、女性が牛丼屋さんに入ったところで、だれを害するでもないんですからね」

 

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弦巻マキ
「そ、そうなんだ……。うん、分かったよゆかりん! ちょっと恥ずかしいけど、私牛丼屋さん入ってみるよ!」

 

 

 

*一時間後*

 

 

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弦巻マキ
「ふぁぁぁぁっ、美味しかった〜〜〜! やっぱり、もう一杯食べよ〜っと!」

 

 

 

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結月ゆかり
「いえ、このくらいにしておきましょうマキさん。出ますよ」

 

 

 

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弦巻マキ
「えー!? なんで! 欲求は叶える物って言ってたじゃん!」

 

 

 

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結月ゆかり
「だからと言って、限度を知らないのは問題ですよ。

このままでは、マキさんがになってしまいます」

 

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弦巻マキ
「うっ……!」

 

 

 

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結月ゆかり
欲求に耽りすぎるのも、それはそれで問題なんです。

欲求にはもう一つの機能があります。

それは、欲求が限度を超えないよう注意することを通じて、人の理性の発達を促すということです。

度を越して欲求に溺れたら、身が破滅してしまいますよ」

 

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弦巻マキ
「う〜〜っ、分かったよ……。でもゆかりん、その『限度』って、どうやったら分かるのかなぁ? つい食べすぎちゃったりとか、よくあるよね」

 

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結月ゆかり
欲求の限度は、体や心が教えてくれるはずですよ。食べ過ぎれば胃が痛くなってきますし、遊びすぎればだんだん飽きてきます。肉体や、心が出しているサインに敏感になってください。もうやりたくないと感じたら、そこでいったん休んだらいいと思います」

 

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弦巻マキ
「なるほどね……じゃ、食べ過ぎない程度に毎日通お〜っと。ふふふっ、これから楽しみだなぁ♡」

 

両極にある価値観

両極にある価値観

 

 

 

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弦巻マキ
「はぁ〜〜……今まで私が信じてきたことは何だったんだろう……! もう、何を信じたらいいのか、わかんないよっ

 

 

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結月ゆかり
「ど、どうしたんですかマキさん? ソフトクリームを地面に落としでもしたのですか」

 

 

 

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弦巻マキ
「ちがうよっ! そんなくだらないことなわけないじゃん!

……聞いてよ.ゆかりん。こないだニュースで知っちゃったの。

あのね、たけ◯この里より、き◯この山のほうが、実は入ってるチョコレートの量は多いんだって! 売り上げは低いくせに!

嗚呼っ! 私、たけ◯この勝利を信じて、これまで買い支えてきたのに……いつの日か、たけのこの光がきのこの闇を一掃してくれるって信じてたのに! たけのこは、いつだってきのこよりすぐれてなきゃいけなかったのに!

 いったい、これからどうすればいいの!? 私、何を信じて生きればいいの!?」

 

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結月ゆかり
(充分くだらないことだと思うのですが
……)

 

 

 


*ゆかりは語りはじめた*

 

 

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結月ゆかり
「……まぁ、そういう他愛ない話のほうが、喋りやすくはありますよね。

ガチな話だとなかなか人は冷静になれないものですが、きのことたけのこなんて話であれば、客観的に捉えやすいですし」

 

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弦巻マキ
「だからくだらなくないってば! いじわる言ってないで、慰めてよゆかりちゃん!」

 

 

 

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結月ゆかり
「はいはい、よしよし……。

さて、他人から見れば大したことないことでも、本人はのめり込んでしまうことがあるものですね。マキさんみたいに。

もっとも、価値感というのは、もともとそういうものですよね。

ある信念、主義、価値観、立場……そういったものを自分の中に取り込み、相容れない考えの人を非難したり攻撃する……それは、世の常ではないでしょうか。

たとえば、動物の肉を食べるのは良くないと言って、肉を食べる方々を批判する。もちろん、その逆もあります。

女性は女性らしく、男性は男性らしくすべきとして、そうでない考えを非難する方々がいます。とうぜん、その逆もあります。

特定の宗教、特定の民族、特定の社会階層の立場に立って、対立する立場を攻撃する……どこにでも転がっている話です。そしてそれこそが、人間の心にとってとても重要な糧となるんです。

人は必ず、なにか特定の価値観を持っているものです。それも、人間がこの宇宙を体験するための手段として、とても大事なことなのです」

 

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弦巻マキ
「え? どーいうこと?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「この宇宙には面白い特徴があります。それは、何事にも二極性のある世界だということです。

簡単に言えば、ある概念には、必ず真逆の概念が用意される、ということなんです。

たとえば、理性の反対は感情、快感の反対は不快感、利己的の反対は利他的、やさしい人の反対はこわい人、個人主義の反対は集団主義、という具合です。
私たちは往々にして、まず二つの極のうち一方の価値観を持ちます。その価値観をしっかり握りしめて、根っからのなになに主義者になるわけです。

ちょうど、今のマキさんが生粋のきのこウーマンであるみたいに……」

 

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弦巻マキ
「なにそれやらしい! っていうか、きのこ女は魔理沙ちゃんだけでじゅうぶんだよ」

 

 

 

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結月ゆかり
「……しかし、その価値観にもいずれ飽きるときがきます。飽きた時とは、その価値観がもたらしてくれる体験を、あらかた終えたって言うことです。そしたら、その価値観を手放し、もう一方の価値観を体験することになるんです。

そして、やがてその人は、二つの対立した価値観の間で、バランスを取ることになります。

理性的すぎるのも良くないけど、感情的すぎるのも良くない。利己的すぎるのもよくないけど、利他的すぎるのもよくない。やさしさもいいけど、時にはこわさを身につけるべき……という感じです。両極のどちらの価値観にも、それぞれ長所や短所、特徴があって、どちらがいいとか悪いとかではないとわかるわけです。

対立する2つの価値観を統合した時、人は、一歩創造主に近づいたことになります。なぜか分かりますか? この宇宙の創造主は、すべてを統合した存在だからです。

この宇宙を創造した存在を指して、「やさしい」とか「大きい」とか「上」とか、そういった言葉で呼ぶのは間違いなんです。創造主は、そのうちに宇宙の全要素を宿している、無限の存在なんですから。

マキさんがきのこ主義者からたけのこ主義者へと揺れ動いている今この瞬間……それはまさに、マキさんが今まで知らなかった価値観を学んで、創造主に一歩近づく瞬間、ということになりますね。

ずいぶん葛藤が激しいようですが、それも生みの苦しみというものでしょうか。あまり、思いつめないようにしてくださいね」

 

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弦巻マキ
「ありがと……。

あぁでも、私たけのこ主義者にならなきゃいけないの? いままで大好きだったきのこを捨てるなんて……そんなの無理だよー!」

 

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結月ゆかり
「ちょっと、何を勘違いされてるんですかマキさん。

私は、別にきのこを捨てろなんて一言も言っていませんよ。もしろ捨てては困ります。

一つの価値観を捨てるのではなく、二つの価値観を統合し、バランスをとるのをお勧めしてるだけです。

二つをともに経験したからこそ、良い意味で『どちらでもいい』という境地に至るんです。ある一方の考えをとればそれ特有の体験があり、もう一方の考え方を選べば、やはりそれ相応の体験が得られる――ただ、それだけなんですよ。

二極の価値観のうち、一方が正しくて他方が間違っているということはありません。

なぜなら、その両方が創造主を起源とするものだからです。
いずれマキさんだって、きのこもたけのこもどちらでもいい、どちらもいいと思えるようになるでしよう。……要は、大人になるってことですね」

 

 

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弦巻マキ
「なんとなく言いたいことは分かったけど……なかなか、そうは割り切れないよ~。

今まで、きのこだけを信じてきたのにー」

 

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結月ゆかり
「よほどの激しい体験でもしない限り、なかなか人の心は急には変わりませんからね。

そういう時は、一日に十分でもいいので、誰にも邪魔されない所で、何もせずゆっくりする時間を取ってみて下さい。

目をつぶって、心を空っぽにして、ただ自分の心を見つめるんです。

きのこが好きなのか、たけのこが嫌いなだけか――マキさんの中で、そんな感情がぐちゃぐちゃになっているんでしょう。そんな自分を祝福し、じっくりと光を注いであげて下さい。

マキさんが今抱えている葛藤は、必要なものなのです。それなりの意味があって、生じているんです。

そのうちに、マキさんの心は落ち着くでしょう。何週間か、何ヶ月かすれば、『なんであんなことで悩んでたんだろう?』と、思えるようになりますよ」

科学とは?

科学とは?

 

 

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弦巻マキ
「ねー聞いて聞いてゆかりーん。最近シュ○インズ○ートってゲームやってたんだけどさー、

そしたらなんか私、科学に興味出てきたよー!」

 

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結月ゆかり
「え!? マキさんが、科学……?!」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「そんなに驚かないでよ……」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「でも、そういやさー。私思ったんだけど、ゆかりんが最近話してるこのブログの記事って、

科学じゃオカルト扱いされるような話が多いよねー?」

 

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結月ゆかり
「ええ、そうですね。……では、今日は、いい機会ですから科学について考えてみましょうか」

 

 

 

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結月ゆかり
「マキさんは、科学とはどんなものかご存知ですか」

 

 

 

 

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弦巻マキ
「え!? えーとねぇ〜っ………………なんか頭良さそうなやつ!

……あっ、ゆかりん何その顔は! いま、『こいつ頭悪そうwwwwwww』とか思ったでしょ!」

 

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結月ゆかり
「べつにそこまでは思ってませんよ……。

ざっくり言うと、科学とは、自然界でどのように現象が起きるのか調べる営み、という感じでしょうか。私が最近、よくお話しているような事は、『オカルト』と呼ばれて科学から除外されていますが

……しかし魂、転生、霊界、創造主といった類の事……これらだって、自然現象ではないのでしょうか? むしろ霊魂と霊界こそが、宇宙の本質のはずです。

物質で満ちた宇宙というのは、一種の幻覚に過ぎないものです。なら、むしろ霊こそが自然現象の本丸のはずです。なぜそれが、科学の世界から爪弾きにされてしまってるのでしょう?

 身の回りにだって、霊による自然現象はそれなりに多いはずですよね。卑近な例で言えば、心霊スポットに行ったらいくらでも……それが科学の検討の対象になっても、何もおかしくない気もします」

 

 

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弦巻マキ
「え? うーん……なんでなんだろうね。

やっぱりさ、そっち方面はいかがわしい詐欺師っぽい人が多いからさー。あまり世間の人には信用されてないんじゃない?」

 

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結月ゆかり
「そうですね。ではなぜ、詐欺師っぽい人が多いのでしょうか? ……それは、霊というものがほとんどの人の目には見えないからです。

一部には見える人がいますけど、他は誰も見えないので、他の人から正しいか正しくないかの検証がとてもしづらいのです。ですから、霊媒を騙る人も多いんでしょう。

オカルトは、科学が満足するような証拠を出すことが難しいのです。誰もが理解しうる、という科学の普遍性に真っ向から反するものですから……

しかし、だからといって、霊の存在を否定し、科学で実証されたことのみを真実と見るのは、非常に危険な態度でもあるんですよ」

 

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弦巻マキ
「ん、どーして?

 証拠を見つけるのは、悪いことじゃないでしょ?」

 

 

 

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結月ゆかり
「もちろんです。が、人間には、その『証拠を見つける』能力がほとんどありません。なぜなら、人間の知覚力はとても、とっても限定されたものだからです。

どんなにがんばっても、地面を這っている蟻と同じで、遠くの方はぜんぜん見えません。それに、人間の判断力というのも、可哀相なくらい限定されたものにすぎないのです。

『人間は万物の霊長』だなんて言う向きもありますけど、とんでもないことです。人間はまだまだ、何もかも不完全な赤ん坊です。

その人間が、自分の見える範囲、自分の理解できる範囲しか信じない、それ以外はすべて嘘っぱちなどと考えたらどうなってしまうと思いますか? この宇宙は、とても窮屈で、不完全で、不公平な世界で、人間は銀河系の辺境にいる見捨てられた孤独な存在、ということになってしまうでしょうね。

事実、そう考えている方がたくさんいます。でも、それは事実ではないのです。本当は、人間の心が窮屈で、不完全で、不公平なだけなのです……

ところで、話題をすこし変えますが。科学というのは、物事がどのように動くのか――Howを知るための学問であって、なぜ――Whyを探求する学問ではない、とよく言われていますよね。

ご存知ですか」

 

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弦巻マキ
「へ?」

 

 

 

 

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結月ゆかり
「……まぁ、わからなければ、後でウィキペディアでも見ておいてくださいね。

つまり、科学は、この世のさまざまな現象が起きる理由というものを、一切説明することができないんですよ」

 

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弦巻マキ「えーーーーそうなの!?」

 

 

 

 

 

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結月ゆかり
「そうです。ただできるのは、どういう過程で、どういう順序で現象が起こるのか、それを解き明かすことだけです。ですから、科学の定義を、そういう定義にしているだけのことです。

この宇宙は霊が本質ですのに、物質しか見ることのできない人間が判断すれば、理由が全くわからないというのも無理はありません。

でも霊の意味を知っている方であれば、この宇宙の全ての現象の理由を、簡単に説明することができるんですよ。この宇宙は、創造主が創造主自身を知るための体験フィールドです。

宇宙の全ての現象は、創造主を創造主に再び成長させるための触媒、体験の素材として生じています。

……私は、立派な動機で科学を推し進める方を尊敬します。ですが、今の時代の人々は、科学のみに重きを置き過ぎなのです。

ほんらい、まだまだ未熟な人間の知覚力と理性では、分かりえないこともあると知るべきでしょう。そして、目に見えない世界、理解できない世界のことは、実証できないのですから信じるしかありません。

古代から人々がやってきたように、信仰心というものを持つしかないのです。もちろん、特定の宗教に入れと言っているのではありません。

人間としての身の程を知り、謙虚になるべき場面があるということです」

 

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弦巻マキ
「うーん、なるほどね……ちょっと科学で頭がいっぱいになってたよ……。

シュ○ゲが面白すぎてさー。あーぁ、みんなが霊とか魂が目に見えたら、なんにもめんどくさいことないのにね?」

 

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結月ゆかり
「そうですね。でも仕方ないことです。面倒くさいことがなければ、成長もないんですから。それにマキさん、霊や魂を見ることができず、物質しか信じることができない――

と、いう人間のあり方は、少なくとも人間が人間としての経験を行う初期〜中期段階くらいまでは、そうなるように仕組まれたことなんですよ。なぜか、分かりますか?

答えは簡単です。先程申し上げたとおりです。この宇宙は、創造主が創造主に戻る過程を体験し、自分自身の無限の可能性を一つでも多く知るための世界です。

では、この宇宙の本質である霊魂の存在を、みんながはじめから見ることができ、当たり前のように知っていたとしたらどうなるでしょうか?

はじめから知っているのだとすれば、そこから『成長』する余地もまたない、ということになりませんか? 道を踏み外す可能性が常にあり、現に何度も踏み外し、しかしその末に、自分の意思で宇宙の本質を学び、確信に至る……

そういう過程がなければ、つまり脇道がなければ、『成長』とは言えません。だからこそ、人間は霊を無視して物質に向かいがちな傾向を、はじめからその身にやどしているのです。

……それとですね。よく、テレビの心霊番組とかで、科学のみを重視する方がおっしゃってますよね。『霊が実在するという、論理的な証拠を出せ!』って。

しかし、証拠なんてものは、絶対に出てきません。もし論理的な証拠があるとしたら、それはどういうことでしょう? もし証拠があったら、すべての人が、霊の実在を信じなくてはならなくなります。

まだ信じたくない人も、その意思に反して、強制的に信じなくてはいけなくなるのです。創造主は、そういった形で知識を得ることを成長とは考えません

人間には自由意思があるんです。それを使って、自分の意思で正しい道を選びとらなければならないのです。もちろん、その途中でいっぱい間違いを犯しながら……です。

『証拠』という形で強制的に信じさせるようなことをすれば、宇宙の法則に反することになります。ですから、証拠なんてありえません。

何を信じようとその方の自由というわけです。ただし、その自由な選択によって生じた結果は、その人自身が受け止めることになります。

……もちろん、こんなふうになっているのも、創造主の意思なんですよ。考えてみてください。人間は、よく物を掴める手を持っています。ですからこの世に人間が生じた当初は、霊とか魂とか、目に見えない『よく分からないモノ』を探索するなんて、そんなにしません。

理解もできないでしょうし。それよりかは、物質界でいろんな道具を生み出して、それに夢中になるという発展パターンをとりがちなんです。そっちのほうが、最初は楽しそうに見えますからね。

私たちの科学もその延長線上にあるものでしょう。それ自体は批難すべきことではないです。ないですが、物質というものは、どうあがいてもいずれ崩壊してしまいます……

物質界に何も頼りになるものがないと悟った時、人は目に見えない世界の豊かさを、はじめて探索するようになるのでしょうね。

……すいません、ずいぶんとお話がそれてしまいました。別に、私は科学が嫌いではありません。私だってその恩恵を受けているんですから。

使い方を間違えなければという注釈付きですが、科学が立派な営みになれることは間違いありません。ですが科学のみを万能とみなして、霊の豊かさを自分から無視する方がいたとしたら、その責任はその方自身が負わなければならなくなります。

ですから、狂信的になることはやめたほうがいいでしょう。そして、科学の成果を、より善いことのために使うよう心がければ、私は、それでいいと思います」

 

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弦巻マキ
「なぁんだ。結局は、そういうあたりまえの結論なわけね?

 わかりやす〜い、あはははっ」

オクターブと8つの密度(2/2)

オクターブと8つの密度(2/2)

 

 

(前回からの続き)

 

perpetual-path.hatenablog.com

 

 

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霧雨魔理沙
「あ、『』……?」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そう、四次密度は愛と共感の密度。……まだ私たちは経験してないから想像しがたいかもしれないけど。

四次密度は、自分への、それか他人への愛情と共感が満ち溢れた状態。だから人の心の中に、あるいは人と人との間に、不調和というものがもう存在しない

それから、三次密度以下のような物質の支配する状態から抜け出ていて、三次密度の私たちからは、基本目に見えない。でも物質ではないからと言って、薄い影のような存在になるのではないわ。

むしろ三次密度より、もっと生命力に満ちた世界になる。だって、宇宙の本質は霊なのだから……物質のほうが、よほど希薄な存在なのよ。

そして、物質よりも思念の影響が強い世界だから、お互いに何を考えているか、お互いの魂がどのくらいの位置に達しているか、それが簡単に分かってしまうそうよ。

どれだけ外面を取り繕っても、何の意味もないってことね」

 

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霧雨魔理沙
「ええ~~~~!? 相手の考えてることが分かる

 それ、なんかきついぜ……!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「あんたにはきついでしょうね(笑)。まぁ今の私にだってきついわ。

でも、四次密度の人々は、私たちからすれば聖人と思えるレベルで愛情を豊富に持っている。

他人に害意を抱くことなんてないから、お互いの心が見えても問題ないんじゃないかしら。そこまで他人に愛情を持つなんて、難しいと思えるわよね?

でも四次密度にまでいたれば、そうじゃない。むしろそれが当たり前なのよ。なぜって? だって、私たちも、誰でも、この宇宙の存在はぜんぶ創造主の一部なんだから。

自分と他人、その区別はいろいろな体験をするために、便宜的に設けているだけ。本当は自分も他人も同じもの。すべては同じもの。

だとしたら、どう? 魔理沙、あんただって転んでひざを怪我したら、そこをかばうでしょう? それと同じ事。この宇宙がぜんぶ一つの存在だという事が分かり、魂の底まで理解することができた時、

ありとあらゆる『他人』は、もう自分の体の一部にしか思えなくなるわ。必然的に、ありとあらゆる他人に対して、愛情を持てるようになる――ということね。

中々、人間がそこまで思い切るのは難しいでしょう。難しくなかったら、とっくに私たちは四次密度の存在になっているものね。

けれど、いずれ私たちも、必ずその領域に達する時がくる。明日という人もいるかもしれないし、何万年後という人もいるかもしれない。

でも、それは時間の問題なのよ。いやしくも創造主の一部たる私たちが、進歩を止めてしまうことはないの。

『とても自分はそんな風になれない』なんて、不安に思う必要はないわ。どんと構えていたらいいんだわ」

 

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霧雨魔理沙
「おう!」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「さて、既に私たちの理解を超えてる四次密度だけど、まだまだこれで終わりじゃないわ。

四次密度はだいたい3千万年続いて、そのあいだ、叡智と光を目指して絶えず努力が行われるの。それを十分身に着けた時、五次密度へと進むのだそうよ」

 

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霧雨魔理沙
「今度は五次だって!?」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「五次密度は、光と叡智の密度。そこに到達した存在は、極限にまで賢くなっているわ。ありとあらゆる意味で、他人との闘争や戦闘行動を全て避けるだけの知恵を備えている。

それから物質の影響がますます希薄になって、むしろ思念で物質を操ることができるようになるわ。

だから五次密度の存在は、自分の体の形を、自分の意思で自由自在にコントロールできるのだとか。

五次密度存在の本来の姿は、もはや形を失っていて、白い光そのものになっているらしいんだけど。でも、望めば私たちのような人間そっくりの体になることもできるんですって」

 

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霧雨魔理沙
「ええ~~~!? なんか面白そうだな! そうだな……

私だったら、いちど魔法少女に変身してみたいぜ!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「あんたはすでにに魔女じゃない……」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「で、五次密度存在は、四次密度で学んだ愛と共感を、叡智に調和させることを学んでいくわ。それが十分な領域に達した時、六次密度の存在となる。

……六次密度は、愛と光、共感と叡智を統合させた密度。四次密度で学んだ愛と、五次密度で学んだ光を統合させる。

なんで統合なんかするのかって? そりゃ当たり前よ。だって創造主は、ありとあらゆる要素を包含し、統合した存在でしょ?

世の中には、とても賢いけど冷酷な人がいるわよね?

それから、とても優しいけどバカな人もいる。

そういう風に、愛と叡智、どちらかが少なすぎたらだめなの。両方のバランスを、いつかはとる必要があるのよ。

そして、その宇宙の重大な要素である愛と光を統合した六次密度の存在は、より創造主に近づいていくわ。

たとえば、中期の六次密度存在は、時間をさかのぼって、過去のすべての自分自身に対して援助と指導を行っているそうだわ。

……これは、いわゆる『ハイヤーセルフ』っていうものの正体だそうよ。ハイヤーセルフというのは、私たちの意識よりもっと深い所にある自分自身、というような意味。

そのハイヤーセルフは、遠い遠い未来の自分自身が、自分を助けにきてくれているもの――というわけね。そしていつか六次密度に達した時、自分自身がそのハイヤーセルフと合体して、同一の存在となるそうよ。すごい話よね。

それから、ラーの話によると、とある六次密度存在は、太陽と自分自身を融合させて、繁殖を行っているそうよ。

地球が受け取っている太陽の膨大な光……それは、六次密度存在からの地球の存在への、膨大な愛情表現というわけね。太陽と融合することで、その六次密度存在はこの太陽系の創造主のような地位まで上り詰めている――と言えるかもしれないわ」

 

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霧雨魔理沙
「す、すげぇ……スケールがでかすぎて、もうおいつけねぇぜ」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢「次はもっとスケールがでかいわよ。六次密度存在が十分に愛と光のバランスを取った時、七次密度存在へと進化する。

七次密度は永遠の密度・ゲートウェイの密度。この密度で体験活動は完成し、七次密度存在は物質宇宙が生じる以前の――いえ、『前』という言い方が正しいかは分からないけど、ともかく、時間という概念を超越するわ。

過去も未来もなく、あるのは永遠の完全な現在だけ……別の言い方をすれば、過去も未来も同時に存在している状態へと戻るという事。

そして七次密度存在は、宇宙の全てとの一体性を取り戻すことになるそうよ」

 

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霧雨魔理沙
「なるほど、わからんぜ……。でも完成っていう事は、七まできてやっと終わりなのか?」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「終わりではないわ。さらに上の密度、八次密度が存在するみたい……けどそれは、ちょっとほかの七つとは違うわね。

八次密度中に全宇宙は再び創造主の下に一つに戻る。そして再び宇宙が生まれ、次の体験――次のオクターブの一次密度が始まる。

次のオクターブは、今のオクターブの体験情報を総合して、また新しい体験が出来るよう、創られるそうよ」

 

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霧雨魔理沙
「ん? オクターブ? それって、音楽の……」

 

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そう、そのオクターブ。ラーは、宇宙の体験を音階に例えていたわ。

一次~七次密度までがドレミファソラシの音符だとするならば、一つの宇宙はひとつの音程……オクターブに例えられるわね。

音符がシまで終わったら、オクターブが一つ上がって、またドから始まるでしょう? それと同じ事。

八次密度というのは、次のオクターブの一次密度を作り出すのだそうよ。……面白いわよね。

宇宙は、心臓が打つみたいに永遠に誕生と終結を繰り返して、そのたびに新しい体験の素材を産み出す。

創造主は、また新しい体験記録を知る。今の私たちの感覚で言えば果てしない話だけど……でも、ラーはこうも言っている。

一つの宇宙から次の宇宙まで、すべては無限の神秘の中で営まれている。だから、そこに時間的前後があるわけではないの。

過去も未来も本当は存在せず、完璧な現在が、永遠に存在し続けているだけだって」

 

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霧雨魔理沙
「すげぇ……そんな事、今まで考えたことなかったな。壮大すぎてヤバイぜ!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「そうね。でも、その宇宙を営んでいる創造主は、私たち自身でもある。私たち、全員の中に、創造主のすべての性質が完全な形で眠っている。

いつか、絶対に、私たちも再び創造主へと帰還する日が来るのよ。さ、それが分かったら、こんなくだらない話をしてないで、目の前の一日を一生懸命生きることね」

 

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霧雨魔理沙
「いやいや、お前が話しはじめたんじゃねーか!! ならなんで話しはじめたんだよ!」

 

 

 

 

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博麗霊夢
「もちろん、宇宙の『計画表』を知っておいて欲しかったからだわ。何も先のことが分からないで生きるよりは、いいでしょう?

 ただ、一つだけ注意。この手の『スピリチュアル情報』は巷に色々あるけれど、別にそれを知ったからと言って、単にそれだけでは、あんたの魂は少しも向上するわけじゃないの。

そんなものにかじりついて高尚な気分に浸っているだけというなら、そんなものはむしろ忘れた方がマシだわ。

知識は力よ。そして力を授かった者は、それを善い事のために活用する責任を負う。……だから、自分が創造主の一部にふさわしい人間であることを、頭の中で考えるだけじゃなく、実際の行動で示していきなさい。

イヤイヤじゃなく、自分の意思で。……私が言いたかったのは、それだけ」

 

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霧雨魔理沙
「あ~~~~っ! もう、どこが『それだけ』なんだ、じゅうぶん長話だぜ!

そろそろお腹が痛いんだ、厠させろー!」